パプリカに、ピーマンの3倍以上含まれている栄養素は?~ダイエットに役立つ栄養クイズ~

By 大越 郷子

スーパーでは1年中見られるものの、これから本格的に旬を迎える夏野菜として知られるピーマンやパプリカ。食材として買うときは、ピーマンにしようか、パプリカにしようかと迷う人も多いのでは? “ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「ピーマンの仲間」。ピーマンとパプリカの気になるカロリーや栄養価の違いをクイズで出題! 買いものの参考にしてみてくださいね。

問題1 ピーマンとパプリカの違いを説明したものとして、正しいのは次のうちどれ?

□同じタネから育つが収穫のタイミングが違う
□色の違いから区別される
□野菜の分類が違う
□栽培品種が違う

「栽培品種が違う」です

「ピーマン」と「パプリカ」は、どちらもナス科トウガラシ属に分類される野菜で、唐辛子の仲間です。パプリカはカラフルで大型のピーマンの一種であり、一般的な緑ピーマンとは栽培の品種が異なります。また、ピーマンは未熟な状態で収穫しますが、パプリカは成熟してから収穫されます。

問題2 ピーマンに比べてサイズの大きい「パプリカ」。何g以上のものをパプリカと呼ぶと思う?

□60g以上
□80g以上
□100g以上
□120g以上

「100g以上」です

スーパーなどでも手に入りやすい「パプリカ」は、緑色の「ピーマン」に比べて大型で、100g以上の肉厚のカラーピーマンになります。ピーマンのような苦みがなく、甘みも感じられ、サラダなどの生食はもちろん、焼き料理、煮込み料理にも合います。色合いがよいため食欲もそそられます。さまざまな料理の材料として重宝される野菜のひとつです。

問題3 緑ピーマンを約何個食べると、赤パプリカ1個分のカロリーになると思う?

□約2個
□約5個
□約8個
□約10個

「約5個」です

問題2で重さが100g以上ある大型のピーマンがパプリカだとお伝えしましたが、一般的にパプリカ1個の重さは約120gで、34kcalあります。一方、緑ピーマンは1個(約30g)=6kcalですので、緑ピーマン5~6個分のカロリーと、赤パプリカ1個のカロリーが同じくらいになります。なお、100g当たりで比較すると、赤パプリカは28kcal、緑ピーマンは20kcal。さらに黄パプリカは28kcal、オレンジパプリカは19kcalとなります。緑ピーマンとオレンジパプリカがやや低カロリーですが、どの色のピーマン・パプリカも、100g当たりのカロリーに大きな差はありません。

問題4 「緑ピーマン」と「赤パプリカ」を比べた場合、パプリカのほうが3倍近くも多く含まれている栄養素は、次のうちどれ?

□カルシウム
□食物繊維
□β-カロテン
□ビタミンC

「β-カロテン」です

問題3で解説したように、カロリーの数値を同じ重量で比較した場合は、緑ピーマンと赤パプリカにあまり大きな差はありませんが、そのほかに差が出る栄養素があります。それがビタミン類です。これは未熟果である緑色のピーマンと、成熟したカラーピーマン(パプリカ)の差によると言えるでしょう。100g当たり、ビタミンCはピーマンに76mg、赤パプリカには170mg含まれます。また、β-カロテンは100g当たり、ピーマンに400μg、赤パプリカに1100μgとなりますので、赤パプリカにはβ-カロテンが、緑ピーマンの3倍近く含まれていることがわかります。パプリカは苦みも少なく食べやすいですので、ぜひいろいろな料理で楽しんでみてください。

問題5 未熟果のピーマンより、成熟したピーマンやパプリカに多く含まれる色素成分は、次のうちどれ?

□カプサンチン
□カプサイシン
□アスタキサンチン
□ルテイン

「カプサンチン」です

上記の中で、「カプサイシン」は唐辛子に含まれる辛味成分ですが、そのほかはすべて色素成分です。「カプサンチン」は赤ピーマンや赤唐辛子に含まれ、「アスタキサンチン」は、えび、かに、鮭などに含まれます。「ルテイン」は緑黄色野菜などに含まれるほか、卵の黄身の部分の色素でもあります。いずれも抗酸化作用があり、紫外線から皮ふや目を守る効果があります。。

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