初夏の訪れ 後楽園で「茶つみ祭」 中高生が昔ながらの作業実演

新芽を摘み取る中高生たち

 岡山市・後楽園の茶畑で19日、恒例の「茶つみ祭」があった。茶摘み娘に扮(ふん)した中高生が昔ながらの手摘みを実演し、名園に初夏の訪れを告げた。

 岡山県有数の茶産地・美作市海田地区に伝わる茶摘み踊りの保存会メンバー11人が紺がすりに赤だすき、姉さんかぶり姿になり、踊りを披露。約30アールの畑で若々しい新芽を一つ一つ丁寧に摘み、籠に集めていった。来園者も作業を体験して新芽を持ち帰った。

 茶摘み娘の美作中3年辰巳帆風さん(14)は「お茶が好きなので伝統の祭りに参加できてうれしい」と笑顔。体験会に参加した男性(47)=岡山市中区=は「味はもちろん、茶葉を作る過程も楽しみたい」と話した。

 今年は今月上旬に程よく日照と雨があり「苦みが少なそう」と後楽園事務所。煎茶にして6月上旬から園内の売店などで販売する。

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