宮里藍も「何も問題ない」米挑戦に太鼓判 21歳の逸材・竹田麗央、重ねた3勝で得た大人のゴルフ

ブリヂストンレディスで優勝した竹田麗央【写真:Getty Images】

ブリヂストンレディス最終日

女子ゴルフの国内ツアー・ブリヂストンレディスは19日、千葉・袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(6731ヤード、パー72)で最終日が行われた。1打差の2位で出たツアー通算2勝の21歳・竹田麗央(りお・ヤマエグループHD)が6バーディー、2ボギーの68で回り、大会記録を1打更新する通算14アンダーで逆転優勝。出だしの3連続バーディーで勢いに乗り、4日間大会では初優勝となった。米国でのプレーを心待ちにする21歳は、さらに大きくなった自信を胸に夢舞台を見据えた。

夢舞台を前に、また1つ自信を手に入れた。最終18番、竹田はウイニングパットを沈めると小さくお辞儀をし、ほんの少し白い歯を覗かせた。会見では「ガッツポーズをしようと思ったけど出なかった」と優勝の瞬間を振り返った。

1番のチップインバーディーから3連続を含む計6バーディー。「追いかける立場の方が良いと思っていたので攻めることを考えていた」と最終日に見せた圧巻の逆転劇に胸を張った。

4月のKKT杯バンテリンレディスで初優勝。翌週のフジサンケイレディスも制し、史上4人目となるツアー初優勝からの2週連続優勝を達成した。今季は12戦中6度、最終日最終組でプレーするなど飛躍の1年となっている。要因の1つは、優勝を重ねるごとに増している自信にある。

「最終日にバーディーが取れないと、取りにいってボギーになることが多かった。今は『後で必ずチャンスがくる』と慌てずにプレーできている」。この日も後半は10番でこの日最初のボギーを叩くなど我慢のゴルフ。それでもスコアを崩さず、パープレーを続け、16番でバーディーを奪った。大人のメンタルを身につけつつある。

4日間大会では初優勝。第3日には序盤からドライバーショットに苦しみ伸び悩んだが、「4日間大会は耐える日も1日くらいはある」と切り替え、巻き返しにつなげた。

3度の優勝の瞬間はどれも至って冷静。そんな21歳にも心を弾ませる舞台がある。30日に開幕する全米女子オープンだ。「アメリカに行くこと自体が楽しみ。一軒家を借りる予定なのでバーベキューとかもしたい」と心待ちにする。今大会を見守った元世界ランキング1位の宮里藍さんは「何も問題ない。ご本人のタイミングだけだと思う」と米挑戦にも太鼓判を押していた。

次週のリゾートトラスト レディスを経て、現地入りする予定。「自分の力を発揮したい」。成長著しい竹田のガッツポーズがアメリカの地なら見られるかもしれない。

THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe

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