少女時代 ユリ、映画「ドルフィン」で初主演の感想語る“海外進出もしてみたい”

写真=SMエンターテインメント

少女時代のユリが、メンバーたちへの愛情をあらわにした。

ソウル鍾路(チョンノ)区某所では最近、映画「ドルフィン」に関するインタビューが行われた。

「ドルフィン」は人生の変化を恐れる30代の女性が新たな発見に出会い、これに勇気を得て自らの世界を広げてゆく姿を描く。ユリは作中で小さな村で生まれ育った地域新聞の記者ナヨンを演じ、初の単独主演を遂げた。

この日のインタビューでユリは、ナヨンを演じる過程で生じた自身の変化について語った。

彼女は「当時はよくわからなかったナヨンの哲学を、少し深く理解できるようになりました。とはいえ本当に些細な、私だけが気づけるような違いではあります」と前置きし、「最初はセリフを一度で理解することが難しかったのですが、今はナヨンが何を言いたいのか共感する部分が増えました」とキャラクターへの愛情をあらわにした。

また、役作りについては「舒川(ソチョン)という小さな村を守ってきたナヨンは、普段の生活の中でよく見かけるような人物だと思いました。できるだけ何気ない日常に溶け込めるように、メイクをかなり薄くしました。衣装も一度着たものを繰り返し身に着けて、生活感がにじみ出るようにしました」と語り、「約1ヶ月半という撮影期間、ほとんど舒川で暮らしました。その前までは休みのない日々を忙しなく過ごしていましたが、『ドルフィン』という映画を通じて私自身も気楽に過ごして、平穏な日々を送ることができました」と振り返った。

キャラクターを演じるうえで準備を徹底するというユリは、「演技を気軽に見られる映像やアプリがたくさんあるので、それらを地道にさらいながら分析を繰り返しています。身近な関係者の方々とたくさん話を交わして、アドバイスを聞くことも大切にしています。『良い役者になるには、まずは自分のことを知るべきだ』という助言もいただいて、自分自身を知ることは最も難しいことなのだと感じさせられました」と自身にまつわるエピソードを明かした。

さらに彼女は「私に向いている役割はどのようなものなのか、と常に考えています」と告白。「歌とダンスをメインに活動していたので動きはいいほうだと思って、アクションスクールに通うことにしたんです。アクションを前もって練習して、乗馬も事前に習っていました。そうしているうちに、実際に時代劇のオファーが来ました。オフのあいだに空中回転や側転を習って、その後に強力捜査隊に所属するエース警察役のオファーが来たということも……良い役者になりたいと思っていろいろな経験をしたら、それが現実になりました」と笑顔を見せた。

少女時代のメンバーとしても人気を博しているユリは、メンバーとの変わらぬ親交も明らかにしている。

彼女は「ユナが試写会に来てくれたのですが、ほのぼのしていて良かったと言ってくれました。ユリではなく、ナヨンという実在の人物を見ているような気分だったとも。『この映画は私に合っている? 』と聞くと、『とても相性が良いと思った』と答えてくれました」とユナとのエピソードに触れ、「『ドルフィン』はユナの好きなジャンルでもあります。ユナもこのような作品に出演してほしいと思っています」と希望を伝えた。

さらには、「ファンが少女時代のバランスについて分析してくれたことがあります」と一言。「まるで神様が仕組んだように、メンバーたちのバランスがいいんです。血液型もそれぞれ2人ずつだし、MBTI(性格診断テスト)もバランスよく分かれています。年齢差も最大で3歳と、あまり大きく離れていません。ほとんどが同い年で、苗字も違うので本当に面白いです」と説明した。

そんなメンバーに対する愛情も格別なようだ。

「メンバーたちは本当に人間ができていて、純粋です。荒波を航海するようにしてここまで来たのに、『どうしてこんなにも素直なんだろう』と思わされるほど邪気や嫉妬心からほど遠いのです」と伝えた彼女は、「若い頃から一緒に苦労してきたので、『メンバーの成功は自分の成功』と常に思っています。私がゆっくりしたいなと思っている時にメンバーたちが頑張っていると、私ももっと努力しようと思えます。お互いに背中を押し合って引っ張り合いながら、良い影響をたくさん受けています」と明るく笑った。

2007年にデビューした少女時代は、20周年を間近に控えている。

メンバー全員がそろった“完全体”としての活動についてユリは「いつも話してはいるのですが、結論が出ないんです。まさにオープンエンディング(見た人それぞれが自由に解釈する事が出来る終り方)です」と一言。「『マンマ・ミーア!』の俳優たちのように25周年、30周年と長く続けたいです」と語り、期待感を高めた。

「個人で活動しながら“少女時代のメンバー”という肩書きにプレッシャーはなかったのか」と尋ねられると、彼女は「プレッシャーを感じる時期は過ぎていて、今では誇りになっています。孤独で寂しいと感じる時に『私は少女時代だから』と思うと、すごく心強いです」と明るく笑った。

最後にユリは、役者としての目標についても明らかにした。

彼女は舞台「ムッシュ・アンリと私の秘密(原題:アンリおじいさんと私)」で共演した大御所俳優シン・グに言及し、「シン・グ先生のように長く演技を続けたいです。先生の姿を実際に目にすると、本当にたくさんの影響を受けます。そんなに難しいことではないと思わせてくれるような説得力があるので、自分の夢がより鮮明になる気がします」と尊敬の意を伝えた。

さらに、「最近は世の中の状況も良くなってきているので、海外に出てみたいという気持ちもあります」と一言。「あれほどの大作に韓国人俳優として出演できたら、本当に素晴らしいことだと思います。韓国人が大作に出演していると、胸が熱くなるじゃないですか。そのようなことを自分自身が経験出来たら面白いと思います」と前向きな姿を見せ、今後の活躍への期待感を高めた。

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