Juju、ラップダウン喫し20位に終わるも「タイヤが落ちてきたときのペースは悪くなかった」/SF第2戦

 2回のテストと開幕戦で走り込んだ鈴鹿サーキットを離れ、ルーキーのJuju(TGM Grand Prix)はスーパーフォーミュラでは初走行となる舞台、オートポリスへ。しかし第2戦走行初日の貴重な90分間のフリー走行のセッションの大半を、マシントラブルにより失ってしまう。

 5月19日に行われた決勝レースでも、この最初のつまづきによってデータが充分に得られなかったことが響いてしまった。

「チームのみんなが頑張ってくれたのですが、その(状況の)中で作ったバランスだったので、レースも走っていて苦しかったです。全体的にグリップが足りず、その中で自分自身ベストは尽くして走っていたのですが……」

 19番グリッドからレースに挑んだJujuは、スタートで最後尾に沈むと、じりじりとギャップをつけられていくことに。そしてピットストップ後には、トップグループが後ろから迫ってきてしまう。

「ピットストップを終えて出ていくと、後ろから来るトップ集団とタイミングが合ってしまって青旗が出て、スローダウンしたのでちょうどタイヤが一番おいしいところを使えなかったのが一番大きいですね」とJujuは振り返る。

「もっとチームとコミュニケーションを取ったり、レースの組み立てだったりというところをもっとしっかりやっていれば防げたことなので、そこが今回の一番の課題と感じています。ただ、課題があるということは、そこを改善していけば上があるということなので、それが分かっただけポジティブだと感じています」

2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス Juju(TGM Grand Prix)

 トラブルで満足に走れなかった土曜日を経て、日曜朝のフリー走行ではロングラン向けのセットアップを「『これじゃ決勝走れないよね』というぐらい、結構大幅に外してしまった」という。これにより、決勝に向けては大きくセットチェンジすることになり、そのマシンに対してドライビングを合わせ込むことも難しくなるという、“負のスパイラル”に陥る2日間となってしまったようだ。

 決勝リザルトは、終盤に接触がありピットインした車両を除けば、完走車唯一のラップダウンとなる20位。決勝中のベストラップは1分32秒645で、ベン・バーニコート(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がマークしたファステストからは、約2.2秒の差となった。

 Jujuは「もちろん開幕戦と比べたら、成長できた部分はある」という。

「レースの進め方も変わってきていて、もっと細かいところまで(セットアップを)変えられたり、話し合えたりということはできました。ただ、開幕戦ではあの時点でできるベストを尽くして自分の実力を発揮できたのですが、今回は実力を出しきれたかというとそうではないので、そういった意味ではもっとやれることはあったのではないかと感じます」

 また、リザルトには表れない数字においても、ポジティブな部分はあったという。それは、土曜日時点でも口にしていた、ロングラン後半におけるアドバンテージだ。

「タイヤは苦しかったのですが、まわりと比べたら、後半タイヤが落ちてきたときのペースは悪くなかった。あれをもうちょっと活かして組み立てられていたら、もっといいレースができたのかなというのは感じているので、そこを含めてチームと話し合っていきたいですね」

 次戦スポーツランドSUGOもまた、経験のないコース。オートポリスは事前にF3マシンで練習をする機会を得ていたが、SUGOについてはスケジュール的に難しそうだという。

 土曜日に続き、日曜も「不完全燃焼」と口にしたオートポリス戦のJuju。次戦SUGOでは、“完全燃焼”する様を見せたいところだ。

2024スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス Juju(TGM Grand Prix)
選手紹介時、映像カメラに向けポーズを取るJuju(TGM Grand Prix)

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