劇場版「名探偵コナン」 音楽を3年連続担当 高根沢町出身の作曲家・菅野祐悟 怪盗キッドのテーマは華麗に

菅野祐悟

 大ヒット公開中のアニメ映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」で高根沢町出身の作曲家菅野祐悟(かんのゆうご)(46)が音楽を手掛けた。劇場版「名探偵コナン」を担当するのは3年連続。「慣れてきたことで昨年以上に集中できた部分はある。重圧は少し緩和したかな」と笑顔をみせた。

 「100万ドル-」は北海道の函館が舞台。謎に包まれた日本刀を巡るミステリーを描く劇場版27作目だ。

 日本刀や新選組副長・土方歳三(ひじかたとしぞう)が鍵を握ることから、音楽にも和のテイストを取り入れた。「和楽器は一つの音のインパクトが強い。演歌調になってしまうとコナンの雰囲気に合わないので、バランスに注意した」と振り返る。

 屈指の人気キャラクター・怪盗キッドも重要人物の一人だ。菅野が携わった過去2作には登場しておらず、新たなテーマ曲を作るのを楽しみにしていたという。

 コナンシリーズで自身の役割を「伝統を残しつつ、新しさを付け加えること」と語る。「イメージしたのはサーカス。怪盗キッドの大胆さや華麗さ、コミカルさがうまくはまった」と自負する。

 今回はクライマックスが盛り上がるよう、伏線を張るようなメロディー作りにも挑戦。昨年、映画監督デビューを果たすなど創作意欲は尽きない。「今回も好評と聞いて安心している。音楽に限らず、さまざまなジャンルで皆さんに喜んでもらえたら」と話した。

「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」のメインカット(ⓒ2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会)

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