【阪神】無期限二軍でもがく佐藤輝明に…大学恩師がエール「すべてをプラスに」

阪神・佐藤輝明

阪神は19日のヤクルト戦(甲子園)に打線が11安打と爆発し7―2で大勝。3カード連続勝ち越しで貯金を6とし、首位をキープした。好調なチームの一方で、二軍で汗水を流しているのが佐藤輝明内野手(25)だ。14日の中日戦(豊橋)で黒星につながる痛恨のエラーを犯し、15日に降格となった。二軍戦3試合では2安打1打点ながら、2失策を喫するなどまたもや守備面の課題が露呈。そんな苦しむ虎の主砲に大学時代の恩師が〝愛の活〟を入れた。

佐藤輝にとって現状は無期限のファーム生活…。なんとしてもここから巻き返しを図りたいところだが、大学時代の恩師・田中秀昌元近畿大監督は厳しい言葉を投げかける。

「仕方ないっちゃあ、仕方ないと思いますけどね。本調子じゃないし、結果がすべての世界で結果を残せていないので。二軍で泥だらけになって努力するしかないですよね」

それでも、元教え子をそのまま放ってはおけない。降格直後にLINEを送ったことを明かす。「返事が返ってくるとは思っていなかったんだけど。『悔しいと思うけど、原点に立ち戻って、いい顔をして、いい声を出して。チームの勝利のために頑張れ』と自分の思いを伝えました」

なかなか既読にならなかったが、3日がたったころに佐藤輝から「頑張ります」と返信が届いた。田中元監督は「もともと、マイペースな子なんだけど。人としてどうあるべきかは大切なことだし、やはり皆さんのおかげで今日があるのでね。感謝や謙虚さというのは絶対持たんといかんし、佐藤がもっとそれを強く思って取り組んでほしいですね」と思いを打ち明ける。

昨年6月にも打撃不振で二軍調整となったが、7月に再昇格後は15本塁打をマーク。さらに9、10月は月間MVPに選出されるほどの打棒爆発を見せ、チームの日本一に貢献した。恩師も「ここからピンチをチャンスに変えて前向きにやるのが一番大事だと思いますし、すべてをプラスに捉えてやっていってほしい」とエールを送った。

試行錯誤からの復活が待たれる虎の背番号8。この悔しさをバネにはいあがり、輝かしい舞台での活躍を一刻も早く見せつけたいところだ。

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