サイクルトレイン通年化 来月から 常磐線 上野-土浦駅

6月1日から通年実施する「常磐線サイクルトレイン」のイメージ(JR東日本水戸支社提供)

JR東日本水戸支社は、列車内に自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」について、水郡線に続き、常磐線でも通年化する。昨年行われた大型観光企画「茨城デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせた企画が好評だったためで、6月1日から土日祝に限定して実施する。

同支社は茨城DCに合わせ、昨年10~12月の約3カ月間、常磐線サイクルトレインを試験的に実施。期間中の利用客は425人に上った。利用客からは「自転車を袋から出し入れする手間が省け、すぐに目的地へ向かえた」などと好評で、通年化を求める声が多く寄せられた。

対象は常磐線上野-土浦駅間で、自転車持ち込みの乗客は両駅以外の駅での乗り降りはできない。列車は対象日の午前7時台に下り2本、午後5時台に上り2本を運転する。運賃以外は無料。

利用者は専用サイトへの事前登録が必要。利用日の2週間前から予約ができる。対象車両は14、15号車に限定し、1車両5台まで、1列車最大10台を見込む。前回は5車両で各2台が利用可能としたが、「車両内に他のサイクリストがいるほうが気軽に利用できる」との意見を反映し、対象車両を絞り、1車両当たりの利用可能台数を増やした。

利用時は、あらかじめ専用サイトから印刷した利用証を自転車の目立つ箇所に掲示。乗降時に土浦駅の改札で予約完了メールを駅係員に見せて入退場する。

JR東日本管内でのサイクルトレインの通年実施は水郡線に次いで2番目。同線は昨年10月から対象を31駅に拡大している。

常磐線サイクルトレインでは、土浦駅を拠点の一つとする自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」での走行を都心のサイクリストにも楽しんでもらうことを狙いとしている。

小川一路支社長は「足を運んでもらい、地域活性化につなげたい」と話した。

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