綱啓永 『366日』で見せた“泣き芝居”が話題!プレッシャーを乗り越え「ステップアップした自分を見せられた」と自信に

綱啓永さんがめざましmediaの取材に応じ、出演しているドラマ『366日』で見せた“泣き芝居”の舞台裏について語りました。

【写真11枚】『366日』の撮影エピソードや芝居に対する思いを語る綱啓永

現在放送中の広瀬アリスさんの主演ドラマ『366日』。本作はHYの名曲『366日』から着想を得たオリジナルラブストーリー。

高校時代に実らなかった恋をかなえようと再び動き出した主人公・雪平明日香(広瀬)と同級生・水野遥斗(眞栄田郷敦)が12年越しに交際。予期せぬ悲劇に直面しながらも愛する人を思い続ける2人の姿が描かれます。

明日香と遥斗の同級生で、現在は外資系コンサルタント会社勤務の吉幡和樹を演じる綱啓永さんにインタビュー。和樹を演じるうえで意識していること、撮影現場で流行っていることなどを聞きました。

広瀬アリスのおかげで現場は和気あいあい「すごく楽しい現場」

──今作が月9初出演ですが、改めて出演が決まった際の心境を聞かせてください。

プレッシャーは感じていなくて、「うれしい」しかなかったです。もちろん「僕が出ていいのかな」という気持ちは少しありましたけど。

実際に放送が始まった今は、皆さんからたくさん感想がもらえるし、身内も、普段ドラマを見ていない友だちもみんなが『366日』を見て「よかったよ」と言ってくれるので、やっぱりうれしいです。

そうやって注目される枠なので、「いつかは自分も月9で主演を」という思いが心の奥底にはあります。でも今はそこにいろいろなものが達していないので、まだまだ先の目標です。

──本作のモチーフになっているHYの楽曲『366日』はご存じでしたか?

もちろん知っていましたし、カラオケで何度も歌ったことがあります。

ただ、ちゃんと歌詞を読んだことがなかったなと、このドラマを撮影していて気づいて。改めて歌詞を見ると、すごく切なくて、ストレートな表現が魅力の曲だなと思いました。

──ここまで撮影をしてきて、現場の雰囲気はいかがですか?

主演の(広瀬)アリスさんが引っ張ってくださるおかげで和気あいあいとしていて、すごく楽しい現場です。みんなの仲の良さが劇中の5人の関係性にも投影されているし、完成した映像を見ても僕らの空気感が出ているなと感じています。

──客観的に作品を見て、ご自身が一番共感できるキャラクターは誰ですか?

智也(坂東龍汰)ですね。本当はつらいのに笑顔で乗り切ったり、思っていることとは違うように振る舞ったり、そういうことって僕もやっているなと思うので共感します。

綱啓永 “泣き芝居”の直前にプレッシャーをかけられ「気持ちがブレそうに」

──ご自身が演じる和樹はどのような人物と捉えて演じていますか?また、ご自身と似ている部分はありますか?

和樹はガツガツと前には出て行かず、後ろでみんなを見守って笑っている人。僕も小学生くらいまでは控えめな性格だったので、その点は似ていると思います。中学生になってからサッカー部に入って、控えめな性格では無くなったんですけど(笑)。

──演じるうえで意識していることはありますか?

第3話までは、明日香(広瀬)や遥斗(眞栄田郷敦)たちと距離をとっていて、何かを秘めたような表情をすることが多くて。表情に出し過ぎるのも違うと思っていましたし、監督と相談して、“ちょうどいい表情”を探りながら演じていました。

──高校時代と現在という12年の幅がある2つの時間軸を演じていますが、難しいですか?楽しいですか?

2つの時間軸を演じるのは初めてなんですけど、楽しいですね。

最初は苦労するかもしれないと思っていたんです。でも、僕はヘアメイクと衣装が役作りの大半を占めると思っているのですが、制服を着て撮影に入れば高校時代の和樹になれるし、スーツを着れば現在の和樹になれるし、切り替えの難しさは感じませんでした。

あとはもうみんなと心を通わせて、その場で感じたものを大切にしてお芝居しています。

──狩野雄太Pが先日の取材で、第3話の眠る遥斗に涙を流しながら語り掛ける芝居に圧倒されたと話していました。

あのシーンは3話のクライマックスというか、主題歌が流れるポイントだと感じていたので、「ここは、決めないと」と気合いが入っていました。

3話には、遥斗が手掛けたレストラン「パトリア」で自分が撮った写真「No.3」が飾られているのを見て、いろいろと思い出して涙をするシーンもあって。実はこのパトリアのシーンを撮った次の日に病室でのシーンを撮影したんです。

2日連続で重要なシーンだったので「やばいな」と思ったけど、パトリアのシーンを無事に撮り終えて。ホッとしていたら、翌日の病室のシーンを見に脚本の清水(友佳子)さんがいらして「今日は和樹のお芝居を見に来ました」と、すごいプレッシャーをかけられました(笑)。

もう本当に「勘弁して!」という感じで、気持ちがブレそうになりましたが、狩野さんにもそういうふうに言っていただけるシーンになって、良かったです。見てくださった皆さんからも「よかったよ」と言っていただけましたし、また一つステップアップした自分を見せることができたのかなと感じています。

今現場で流行っていることは?広瀬アリス&眞栄田郷敦らと“変顔”!

──劇中で仲の良い同級生を演じる広瀬さん、眞栄田さん、坂東さん、長濱ねるさん、綱さん5人は今、どのような関係性ですか?

めちゃくちゃ仲がいいですね。みんな現代パートを撮るときは“大人”で、回想シーンでは“子ども”で、5人が集まると自然とそれぞれのパートの空気感がつくられるのでいい関係だなと思います。

撮影の序盤にみんなでご飯に行ったのですが、「自分たちがいいと思うものをつくろう」というすごく熱い話をしていて。そういう話ができるほどの関係になれる現場って、片手で数えるくらいしかないですし、「この作品のためにできることをやって、より良くしていきたい」という思いが強くなりました。

──皆さんとお芝居で対峙して、「勉強になるな」と思ったことはありますか?

日々勉強させてもらっています。みんなの真剣に役と向き合う姿を目の前で見ているので、刺激を受けますし。そのなかで僕も頑張って、刺激をし合っている感じです。

──今、現場で流行っていることはありますか?

今は何だろう…この前やっていたのは、前歯を乾かして、上唇を前歯に乗せて変顔をするっていう(笑)。アリスさん発信だったのですが、面白かったので僕もやって、郷敦もやって。

郷敦はクールなイメージがあったのですが、一緒にふざけてくれるというのが意外でしたね。そういうお茶目というか、可愛い一面があるので、現場ではなぜか赤ちゃん扱いされていて、「ばぶどん」と呼ばれています(笑)。

綱啓永 デビュー6周年!舞台『う蝕』で芝居の楽しさを知った

──綱さんには1年365日思っても足りないくらい大切にしているものはありますか?

友だちと遊ぶ時間です。シンプルに自分が一番素でいられる瞬間ですし、みんなの笑顔が大好きなので、もっと遊ぶ時間をつくりたいですね。

──今年上半期、舞台にドラマに映画にと出演作も多かったですが、プライベートでやりたいことはできていますか?

あまりできていないかもしれません。「あれ買いたい」とか小さなことは叶っているのですが、大きな目標として旅行に行きたいなと思っていたんですけど、それが叶っていなくて。

GWに本当は地元の友だちと旅行に行こうという話もあったのですが、撮影があったので僕は参加できませんでした。でも、今年もまだタイミングはありますから。みんなと休みを合わせることができたら、ぜひ旅行に行きたいと思っています。

──デビュー6周年を迎えましたが、デビュー当時と今で芝居に対する思いに変化はありますか?

今年はじめに出演した舞台『う蝕』で芝居の楽しさをより感じました。龍汰くんをはじめとするステキなキャストに囲まれて、すごく可愛がってもらいましたし、みんなで一つの作品をつくりあげる作業が楽しくて。改めて「やっぱり芝居って楽しいな」と、舞台が教えてくれた気がしています。

これからも舞台に立つことができたらいいな、と思います。

──これからの活動の目標を聞かせてください。

これまでと変わらず、いろいろな形でお芝居をしていけたらいいなと思っています。

あとは、今年の夏ファンミツアーをやるのですが、それでもファンの皆さんに会う機会をあまり作れていないなと感じるので、もっと皆さんに会いに行きたいですよね。いつも力をたくさんもらっていますから、直接皆さんに会って感謝の気持ちを届けたいです。

──最後にドラマの今後の見どころを聞かせてください。

2話で明日香、3話で和樹、4話で莉子(長濱)、5話で遥斗、6話で智也がフィーチャーされて、5人それぞれのことを描いたあとの7話からは、物語がすごく複雑になってきます。

矢印がひゅんひゅんと…ね(笑)。特に見てくださっている方はお気づきかと思いますが、和樹は高校時代から明日香のことが気になっていて。明日香と和樹もどうなるのか。ラブストーリーですから、それぞれの恋愛がどうなるのかが一番の見どころになると思います。

あとは、僕は遥斗に感情移入して見ているところがあって。遥斗が苦しい顔をしていると涙腺にくるし。だから、個人的には遥斗を見てほしいです(笑)。

撮影:山越隼
スタイリスト:三宅剛
ヘアメイク:牧野裕大(vierge)

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