議論と緊張は不可避なもの、受け止める社会に=ローマ教皇

[ベローナ(イタリア) 18日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは18日、現代社会において議論や緊張は避けられないものであり、隠蔽してはならないと述べるとともに、画一的な見解を押し付けようとすれば不満や暴力を誘発すると警告した。

教皇は、北部の都市ベローナにある古代ローマ時代の円形劇場で1万2500人が参加して行われた平和の集いで講話。人々は対立が制御不能となる前に対処する方法を学ぶ一方、異なる意見を持つことは健全と認める必要があると呼びかけた。

教皇は「対立のない社会は死んだ社会、隠すのは自殺社会。対立を自ら解決する社会はこそが未来の社会。独裁者の欠点は多元性を認めないことだ」と指摘した。

教皇はこの1年、たび重なる体調不良で時折、公の場の活動を控えるなどしていたが、北イタリア日帰り訪問は先月のベネチアに続き3週間で2度目となった。

© ロイター