九州新幹線の与党検討委 今国会中に再開へ 森山総務会長、自民車座後に方針示す 長崎

「政治刷新車座対話」後に報道陣の取材に答える森山総務会長=長崎市江戸町、自民党県連

 自民党の森山裕総務会長は19日、九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式を議論する与党検討委員会を、今国会中に開く方針を明らかにした。党派閥の政治資金問題が拡大する中で開かれておらず、昨年12月以来の再開となる。森山氏は検討委の委員長。
 党執行部が全国に出向いて意見を聞く「政治刷新車座対話」を長崎市の自民県連で開いた後、報道陣の取材に答えた。
 与党検討委は昨年12月、国土交通省に同区間の早期着工に向け年内に佐賀県と協議し、今年1月に報告するよう要請。国交省は昨年12月末に佐賀県と協議したが、これ以降検討委は開かれていない。
 一方、この協議で佐賀県が長崎、佐賀両県での「地元合意」に向けた議論の場を設けるよう提案。これをきっかけに今月13日、大石賢吾知事と佐賀県の山口祥義知事、JR九州の古宮洋二社長が意見交換した経緯がある。進展はなかったが、森山氏は「(意見交換は)非常にいいことだ」と評価した。
 関係者によると、検討委のメンバーのうち政治資金問題で辞職した谷川弥一元衆院議員の後任には、加藤竜祥衆院議員(長崎2区)が決まった。
 車座対話は冒頭のみ公開。県連幹部15人が出席した。

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