カーディナルスでオールプロに選出されたRBデイビッド・ジョンソンが8シーズンのキャリアに幕

アリゾナ・カーディナルスのデイビッド・ジョンソン【AP Photo/Ben Margot】

NFLで8シーズンにわたってディフェンダーから逃げ回ってきたランニングバック(RB)デイビッド・ジョンソンがフットボールから離れることになった。

現地19日(日)、オールプロに選出された経歴を持つジョンソンは『Instagram(インスタグラム)』に「人生における次のキャリアパスを楽しみにしている」と投稿し、こう続けている。

「どういうものになるかは分からないけど、それがフットボールと同じような情熱、興奮、愛情をもたらしてくれることを願っている!」

2015年NFLドラフト3巡目でアリゾナ・カーディナルスから指名されたジョンソンは、2010年代半ばにチームを好成績に導いていた当時のヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスが率いるオフェンスに即座に貢献。ノーザンアイオワ大学出身のジョンソンはルーキーシーズンに1,038スクリメージヤード、トータルタッチダウン12回を記録し、カーディナルスがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出するのを後押しした。CJ2K(テネシー・タイタンズの元名選手クリス・ジョンソン)のバックアップRBとしてシーズン開幕を迎えたジョンソンは、正真正銘のRB1、そしてオフェンス部門年間最優秀新人賞のファイナリストとしてシーズンを終えた。

2016年、ジョンソンはタッチ373回、2,118スクリメージヤード、トータルタッチダウン20回を記録してリーグをけん引。オールプロのファーストチームに選出された他、初めて(そして唯一)のプロボウル選出も果たしたジョンソンは、オフェンス部門年間最優秀選手賞の投票で、最終的にスーパーボウル王者となった元クオーターバック(QB)トム・ブレイディを抑え、元QBマット・ライアンやQBアーロン・ロジャースに次ぐ3位につけた。このとき、ジョンソンは1980年代初頭にオーティス・アンダーソンが1,200ヤード超えを連発して以来、カーディナルスの歴史の中で最高のランヤード(1,239ヤード)を記録している。

サイズとスピードを兼ね備え、相手ディフェンスの間をすり抜けながら走れるデュアルスレット型ランニングバックのジョンソンは、ファンタジーフットボールでも人気を博した。

しかし、急成長を遂げていたジョンソンのキャリアは2017年に暗礁に乗り上げている。シーズン第1週に手首を脱臼したジョンソンは、2018年まで復帰できなかった。ジョンソンは2018年シーズンを前にしてカーディナルスと3,900万ドル(約60億7,694万円)の契約延長に合意したものの、それを最後まで全うすることはできなかった。

近年のNFLでも特に不均等なトレードによって、ジョンソンは2020年のオフシーズンにヒューストン・テキサンズに移籍。カーディナルスはドラフト4巡目指名権およびスターワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスを手に入れる代わりに、ドラフト2巡目および4巡目指名権と共にジョンソンを手放した。当時、テキサンズのヘッドコーチ(HC)とジェネラルマネジャー(GM)を兼任していたビル・オブライエンが実行したこのトレードは酷評され、ジョンソンのテキサンズでの成績はさらにそれを加速させた。

ジョンソンがテキサンズに在籍したのはわずか2年で、25試合に出場して1,458スクリメージヤード、トータルタッチダウン9回を記録。一方のホプキンスはカーディナルスで3シーズンを過ごし、35試合に出場してレシーブ221回、2,696ヤード、タッチダウンレシーブ17回をマーク。ジョンソンは2022年シーズンにニューオーリンズ・セインツでタッチ16回を記録したあと、キャリアを終えている。

ジョンソンはキャリア通算でキャリー1,007回、4,071ランヤード、タッチダウンラン39回、レシーブ277回、2,805レシーブヤード、タッチダウンレシーブ18回を記録した。

【RA】

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