子どもがスマホゲームの課金にお小遣いをすべて使っています。もっと他のことに使ってほしいのですが、どのように伝えるのがいいのでしょうか?

課金に関して、家族間で認識を再確認する

課金やお小遣いの使い方について家族間で話し合いをする際、まずは課金そのものへの認識を共有することが大切です。認識の違いは誤解を招く原因になりますので、その結果話し合いが失敗してしまうかもしれません。

そもそも課金自体は悪いこととは言いがたく、悪い結果をもたらすのは課金の仕方です。課金とはデータに価値を見いだす行為であり、将来的に主流となり得る購買行動の1つです。

特に若者にとって、実店舗で商品を購入する感覚と大差はないでしょう。むしろ子どもの頃から適切に課金ができれば、将来自由に使えるお金が増えたときに経験として生かされるかもしれません。

課金は電子書籍の購入と原理は一緒と言えます。電子書籍の購入に否定的な親御さんは少ないでしょう。今やゲームは子どもの思考力や知識の成長を促すものと理解されていると同時に、大切なコミュニケーションツールの1つでもあります。

そのため、ゲームの課金だからダメとはいえません。課金を頭ごなしに否定するのではなく、課金の仕方などに論点を置くことでルール作りの話し合いをしましょう。

理由を納得させたうえで控えさせる

ただダメと否定されても、子どもは納得できません。必ず主張と一緒に理由を添えつつ、子ども自身に納得してもらうことが大切です。

ただ禁止するだけでは、隠れて課金するようになるなどより望ましくないお小遣いの使い方に発展する恐れがあります。また大人になってから子どもの頃に禁止された反動で、より大きな額を無理に使ってしまう事態にもなりかねません。

課金を控えてもらうための理由となる一例はこちらです。

__・ストレス発散にお金の消費を選択してほしくない
・お金を消費する行動にのめり込んでほしくない
・スマホゲームの課金以外で、お金を使って経験を積んでほしい__

「課金をある程度で控えさせる」ことを目的にするなら、基準となるラインを一緒に考えてあげることも重要です。子どもが自分で模索しても勉強になりますが、大まかなラインを作ってあげてもよいでしょう。

スマホゲーム以外にお小遣いを使う対象を作る

お小遣いを使う対象や興味をスマホゲーム以外に作ったり、提案することも有力な説得方法です。別の世界が見えるだけでなく、子どものさらなる成長や経験を積むことにつながります。子どものときに多くのものへ興味を持つことで、将来の夢が決まるきっかけになるかもしれません。

具体的な対象は子ども次第ですが、全く興味のないものに目を向けさせるのは難しいです。既にある興味の断片から広げてみると良いでしょう。向き不向きがありますが、例えばゲームが好きならプログラミング教材などです。

スマホゲームに限らず、子どもは一度別のものに興味が移ると意外とあっさり離れてしまうことも少なくありません。

課金は悪くないが、控えさせるなら理由を納得させたうえで

過度な課金などの仕方が問題に発展するだけで、課金自体は悪い行為ではありません。課金の対象がスマホゲームでも同様です。

大人と一緒で、子どもも自分で納得できなければ課金の仕方を変えようとは思いにくいでしょう。主張と一緒に納得できる理由を伝えることを意識してみてください。

スマホゲームに課金し過ぎる際のデメリットや別のことにお小遣いを使うメリットなど伝え方はさまざまです。子どもの考え方に合わせて、伝え方を選びましょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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