荻野目さん 綾小路さん熱演 つながり認識「通底」ライブ 内房総で全4回終幕

“通底縁劇・通底音劇”と題した一連のライブの最終公演「茶の間ユニバース」=袖ケ浦市(岩澤高雄さん撮影、内房総アートフェス実行委員会提供)

 内房総5市(市原、木更津、君津、袖ケ浦、富津)で開催中の「百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス」で、総合プロデューサーの小林武史さんによるスペシャルライブ“通底縁劇・通底音劇”が全4回の公演を終えた。

 ラストライブとなった「茶の間ユニバース」(12日・袖ケ浦市)は、舞台上に茶の間を設けて昭和色たっぷりに開幕。佐倉市出身の歌手、荻野目洋子さん、君津市出身のロックグループ「氣志團」リーダーの綾小路翔さんらが出演した。

 荻野目さんは、代表曲「ダンシング・ヒーロー」や新曲を躍動感豊かに熱唱。綾小路さんが自作の「袖ケ浦音頭II」とともに登場し、「東京ブギウギ」ならぬ「房総ブギウギ」で地元愛をアピールした。

 ラップグループ「MOROHA」が力強く歌い、女性2人のユニット「落花生ズ」も昭和の名曲で魅了。アオイヤマダさんは舞台と客席を行き来するパフォーマンスで盛り上げた。

 最後は、出演者全員で観客と一緒に「ツーツーテーテー(通底)」と声を合わせ、一体感を高めた。

 一連のライブは「不思議な愛な富津岬」(4月6日・富津市)に始まり、「super folklore(スーパーフォークロア)」(同20、21日・木更津市)、「dawn song(ドーンソング)」(5月4、5日・君津市)と続き、「茶の間ユニバース」で終幕。さまざまな分断が絶えない現実に対し、人や場所、時間軸を巡って「つながり」を訴え続けた巡演だった。

 内房総アートフェスは26日まで。5市を舞台に約90点のアート作品を展示し、終盤を迎えている。

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