【日経平均株価】ダウ平均、初の4万ドル突破で世界の株高を牽引か

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日経平均は3日ぶりに反落だが下げ渋る

2024年5月17日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比132円88銭安の3万8787円38銭となりました。16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一時、取引時間中に初めて4万ドル台に乗せました。ただし、買いが一巡すると、利益確定売りなどが出て、引けにかけては小幅に下落し、3万9869ドルとなっていました。

これを受けて、日本株も持ち売りが先行しました。前日までの3日間で740円ほど上昇していたことから、利益確定や持ち高調整の売りが出やすい局面でした。一時は380円ほど下げる場面もありました。ただし、その後は下げ渋りました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。17日の米株式市場でダウ平均は反発し、前日比134ドル21セント高の4万0003ドル59セントで終えています。過去最高値を更新するとともに、終値ベースで史上初の4万ドルを突破しました。

今週発表された4月の米消費者物価指数(CPI)などでインフレが高まる傾向が見られなかったことから、投資家の間に米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げに転じるとの観測が広がり、米株も買われました。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。

22日には半導体大手エヌビディアの2024年2~4月期の決算発表が行われます。エヌビディアはハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数の構成銘柄です。同指標のみならず、人工知能(AI)関連市場の動向を見極める上で、注目されます。ただ、そのために同社の決算発表までは様子見傾向になることも想定されます。

17日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=155円60~70銭で取引を終えています。1ドル=160円に達し政府・日銀の介入があったと見られています。その際には大きく円高に振れましたが、その後はまたじりじりと円が売られています。日米の金利差が縮まっていない以上、今後も円安・ドル高傾向が続くと見られています。エネルギーや原材料を輸入している企業にとっては、業績に影響が出る可能性があります。

日米の金利差が縮まっていない以上、今後も円安・ドル高傾向が続くと見られています。エネルギーや原材料を輸入している企業にとっては、業績に影響が出る可能性があります。

25日線、75日線をともに回復

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週はローソク足の実体が25日移動平均線、75日移動平均線をともに割り込んでおり、先週はここから挽回できるかどうかがポイントでした。

実際には週初13日(月)から、窓をあけて上昇して寄り付くものの、その後は陰線となるという動きが続きます。ただし、下値もじりじりと切り上がっていきました。16日には陽線となり、25日線、75日線をともに突破。17日も陽線となりました。

今後の展開はどうなるでしょうか。25日線、75日線をともに回復できたことで、今後の上昇に期待がかかるところです。ただし、現状はまだ25日線が75日線を上から下に抜けるデッドクロスが形成されたままです。まずは、再び、25日線が75日線を下から上に抜けるゴールデンクロスが形成されるかどうかがポイントです。

チャートの形は中長期的には上昇トレンドですが、足元では下降トレンドとなっています。ここから短期的な上昇トレンドに転じていくためには、直近の戻り高値である4月12日の高値(3万9774円)、3月22日の高値(4万1087円)などを超えていく必要があります。まずは心理的節目となる4万円を回復できるかどうかが注目されるところです。

チャートの形は中長期的には上昇トレンドですが、足元では下降トレンドとなっています。

参考資料

  • 日本経済新聞 日経平均株価

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