土屋太鳳 朝ドラ舞台・石川県能登への思いを明かす 災害から奇跡的に残った『まれのケーキ』記念碑に涙

俳優の土屋太鳳(29)が5月19日放送の『おしゃれクリップ』に出演。ヒロインを演じた朝ドラ『まれ』の舞台になった石川県能登への思いを吐露し、涙ぐむ一幕があった。

高校・大学時代の同級生がVTR出演し、当時大学1年生の土屋が「このまま女優を続けて大丈夫なのか…」と人知れず悩んでいたと明かした。スタジオの土屋が「お仕事がつながるか分からなかったので、バイトもしていましたし。体育の先生になろうかなと思ったけど」と振り返ると、スタジオからは驚きの声。

そんな苦悩の中で最後のチャンスと受けたオーディションが朝ドラ『まれ』。オーディションの最後、気が付いたら「どうか私にチャンスをください」と言って退出していた。その切実な言葉が主人公像と重なり、見事ヒロインの座をつかんだ。

そんな俳優人生を変えたターニングポイントの作品『まれ』は、能登を舞台に主人公がケーキ職人を目指す物語。土屋にとって能登の人々は「女優として生きるエネルギーを与えてくれた」存在だと言い、昨年妊娠した際も「赤ちゃんお腹大きくなったから触ってくださいって会いに行っていた」と、お世話になった能登の人々とのつながりを大事にし続けてきた。

それゆえに、今年1月の能登や『まれ』についてSNSで発信し続けていることも、「自分にできることってなかなかない」と吐露。それでも「わたしはちゃんと皆さんを思っているんだってことを伝えていくってことが自分にできることかなと思ってます」と語った。

さらに番組では、『まれ』の撮影を機に家族ぐるみで親交がある、輪島塗の老舗『大崎漆器店』の大崎さんを取材。ドラマでも実際に撮影で使われた国登録有形文化財の自宅は、被災して屋根は崩れ落ち、土蔵も壁が倒れているなど大きな被害に遭ったという。

実は昨年の4月にも土屋はこの自宅に訪れており、一緒に料理をしてごちそうを食べていたという思い出の場所。『まれ』の撮影地にもなった日本三大朝市のひとつとされる『輪島朝市』があった場所は地震による火災で以前とは違う姿になってしまったが、唯一、『まれのケーキ』記念碑だけは、奇跡的に難を逃れてそのままたたずんでいた。その映像を見た土屋は思わず目からあふれる涙を拭った。大崎さんは「輪島市民はこれを見る度に、『まれ』を思い出すでしょう。間違いなく、元気を出そうとする活力につながっているんじゃないかな」と感慨深げに記念碑に触れていた。

そして、築100年の国登録有形文化財だった自宅も被害はあったものの倒壊は免れ、保管されていた1000点を超す輪島塗の作品の多くは奇跡的に無事であった。大崎さんは「明治・大正・昭和の職人たちの輪島塗の素晴らしい職人の技が残るかけがえのない作品たちですね」と胸の内を明かし、つい先日に輪島塗作りも再開できたという。

スタジオでは大崎さんから土屋へ、被災したが無事だった輪島塗のお皿が贈られた。土屋は目を潤ませながらも笑顔で「大切に大切に使って、私も辛いことがあったら、このお皿に料理をのっけて、元気をもらいたいと思います」と話し、俳優としてのスタートを切った能登に思いを寄せた。

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写真提供:(C)日テレ

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