バイデン氏「黒人の歴史は米国の歴史」、アフリカ系有権者に照準

Nandita Bose Steve Holland

[ワシントン 17日 ロイター] - バイデン米大統領は17日、ワシントンの国立アフリカ系米国人歴史文化博物館で演説し、「黒人の歴史は米国の歴史だ」と述べてアフリカ系有権者の支持拡大に乗り出した。

同氏は16日にも、学校における人種分離廃止につながった米最高裁による1954年ブラウン判決に関わった人々の親族と面会した。

民主党有権者はパレスチナ自治区ガザに関するバイデン氏の対応を巡って意見が大きく割れており、2020年大統領選で同氏を勝利に導いた支持層にほころびが生じている。

米紙ニューヨーク・タイムズとシエナ大学が今月公表した世論調査では共和党のトランプ前大統領が黒人票の2割を集め、圧倒的に民主党に投票してきた黒人有権者の間で支持を広げていることが示された。

バイデン氏はトランプ氏ら共和党が多様性や公平性、包摂性の向上を目的としたプログラムを攻撃していると非難した。

11月の大統領選では両氏の接戦が予想され、ジョージア、ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニアなど主要な激戦州で人口のかなりの部分を占める黒人有権者の票がバイデン氏の勝利に重要な鍵となる見通しだ。

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