『マッドマックス:フュリオサ』ロンドンプレミア開催 ジョージ・ミラーと小島秀夫が再会

5月31日に公開される映画『マッドマックス:フュリオサ』のロンドンプレミアが、現地時間5月17日にイギリス・ロンドンのBFI IMAXで行われ、アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワース、ジョージ・ミラー監督らが登壇した。

本作は、2015年に公開された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続く、『マッドマックス』サーガ最新作。シャーリーズ・セロンが演じた最強の戦士フュリオサの怒りの“原点”を、テイラー=ジョイと、『マイティ・ソー』シリーズのヘムズワースの共演で描く。

会場となったのは、イギリス最大のIMAXスクリーンを有するBFI IMAX。コスプレをした多くのファンが集まった会場には、特別招待ゲストとして、『DEATH STRANDING』『メタルギアソリッド』シリーズなどを手がけたゲームクリエイターの小島秀夫も日本から駆け付けた。「KOJIMA! KOJIMA!」と会場のファンから熱烈に歓迎された小島が手がける人気ゲーム『DEATH STRANDING』には、ノーマン・リーダスやマッツ・ミケルセンらハリウッド俳優も多数登場。2025年にリリースされる続編には、小島と親交の深いミラー監督が出演する予定だ。あらゆるメディアやSNSで「ジョージ・ミラーは僕の“神”」と公言する小島は、「高校1年生の時に衝撃を受けてから、僕の70%は『マッドマックス』で出来ている。このロンドンプレミアに参加できて、とても興奮をしています。僕の中で『マッドマックス』は、モノづくりのバイブル。映画とはこういうものだと教えてくれました」とコメントし、深い“マッドマックス愛”を炸裂させた。

テイラー=ジョイ、ヘムズワース、ミラー監督らが現れると、会場は大きな歓声に包まれた。会場に集まったファン一人一人に丁寧なファンサービスをしながら挨拶する3人。セロンから“フュリオサ”のバトンを受け継いだ主演のテイラー=ジョイは、「シャーリーズ・セロンは、とても上品で寛大で親切な方。このキャラクターを演じることについて会話をしました。」と振り返り、「最初に脚本を読んだとき、ジョージ・ミラー監督が創り上げたセンセーションナルなフュリオサというキャラクターに圧倒されました。そして、シャーリーズ・セロンが扉を開いたこの素晴らしキャラクターを、私がしっかりと守る必要があり、フュリオサの物語をしっかりと伝える必要があると思いました」とコメント。そして「日本のファンの皆さんに、いち早く観てほしいです。チームで一丸となって一生懸命創り上げたこの作品を、日本で公開されることを楽しみにしています!」とメッセージを寄せた。

続いてディメタス将軍を演じたヘムズワースは、「ジョージ・ミラー監督が創り上げる『マッドマックス』の世界の大ファンです。どの作品でも、多くの時間をかけて、常に挑戦をしていますが、この作品は、どんなに情熱と熱意を注ぎでも満足することがない挑戦的な日々を過ごしました。そして最後には“信じられるか? 『マッドマックス』に出演しているんだよ!”ってチーム全員が感じる、とても特別な体験でした」と撮影を振り返り、「オーストラリアで育った私たちにとって『マッドマックス』は、アメリカの『スター・ウォーズ』や、イギリスの『ハリー・ポッター』のような象徴的な映画。だから、ジョージ・ミラー監督からオファーを受けて、この作品に参加できたのは、私にとって夢が叶った想いです。子供の頃、父親と一緒に熱狂したからね」とコメント。さらに親日家でもあるヘムズワースは「日本は大好きな国です。最近に日本に滞在しましたが、日本という場所も、そこに住む皆さんも、とても素晴らしい。日本でこの作品を公開されるのが待ちきれない! 絶対にこの作品を愛してくれるはず。ファンの皆さん、愛しています!!」と熱烈にアピールした。

そして小島とミラー監督が念願の再会。熱烈なハグを交わすと、さっそく小島は「最高でした。期待値を遥かに超える作品。観るか、観ないかではなく、これからの人生で、何回観るのか、そんな映画です。シンプルだけれど、何回観ても観方が変わる。そんな映画なんてない。特にバイオレンスの先を描く、エンディングが素晴らしかったです」と本作を観ての感想を直接伝え、ミラー監督は「とても会いたかった。直接の対面は7年ぶりなので、嬉しいです。『DEATH STRANDING 2』の予告を拝見しました。彼の作品に出演出来て光栄です。私には双子の兄弟がいますが、彼はまさにクリエイティブでの双子の兄弟のような存在。私には彼の考えや、デザインが見える。そして彼の作品からは、いつもパワフルな情熱が湧き出てくる。私は彼と非常に強いコネクションを感じます」と語り、小島に対してのリスペクトを語った。

翌現地時間5月18日にミラー監督との対談を控えていた小島は、「『マッドマックス』は僕の心臓。僕の神から、そんなコメントを頂けるのは光栄です。聞きたいことがありすぎるので、楽しみにしています」と興奮冷めやらぬ様子。ミラー監督も「彼の頭の中に入って、何を考えているのか、彼のクリエイティビティを覗いてみたい。とても楽しみにしています」とまるで少年のような笑顔で期待を寄せた。なお、2人の対談は、後日公開される予定だ。

(文=リアルサウンド編集部)

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