JFEスチール・TGES・ガスター、高感度携帯型レーザー式一酸化炭素検知器を開発

by ドローンジャーナル編集部

JFEスチールと東京ガスエンジニアリングソリューションズ(以下、TGES)、ガスターは、遠隔から瞬時に一酸化炭素を検知する高感度な携帯型レーザー式一酸化炭素検知器を共同開発したことを発表した。今後、量産化に向けた開発の検討を進め、2025年の販売開始を目指す。

レーザー式一酸化炭素検知器

製鉄所では、日常的に膨大な配管設備の点検を実施している。高い位置や人が容易に立ち入れない場所に設置された一酸化炭素を含むガス配管については、目視による腐食や亀裂の有無の確認に加え、棒の先端に吸引式ガス検知器を取り付けてガス漏れ検査を実施している。効率的な点検は難しく、より高感度で作業が簡易な点検手法が求められている。

同検知器は、TGESが実用化している赤外吸収現象(ガスが特定の波長光を選択的に強く吸収する現象)を利用した反射式のレーザー式メタン検知器の技術を応用。一酸化炭素の検知に最適な2.3μm帯の波長のレーザーを使用することで、100ppm-mの一酸化炭素を16m離れた位置から瞬時に検知できる。

まずはJFEスチールの製鉄所へ同検知器を導入し、現場での使用感やニーズを確認するとともに、ドローンや走行ロボットへの搭載の検討を進めるとしている。

【各社役割】

検知器の概念図
左:従来の検査方法、中央:レーザー式の検査、右:ドローンを活用した検査

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