ズベレフ、7年ぶり2度目のイタリア国際制覇!今季初タイトルで全仏OPに弾み「1年で最も楽しみにしている大会かも」

ズベレフ、2度目のイタリア国際制覇で全仏オープンに弾み

現地5月19日、男子ツアー「BNLイタリア国際」(イタリア・ローマ/ATPマスターズ1000)シングルス決勝が行われ、第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/世界ランク5位)が、第21シードのニコラス・ジャリー(チリ/同24位)を6-4、7-5で下して今季初優勝。マスターズ通算6勝目を挙げた。

2017年大会以来、7年ぶり2度目のタイトル獲得を欲す27歳のズベレフは、準々決勝でクレーコート・シーズン好調のテイラー・フリッツ(アメリカ/同13位)をストレートで下すと、準決勝では第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同1位)を破って快進撃を続けてきたアレハンドロ・タビロ(チリ/同32位)に1-6、7-6(4)、6-2と逆転勝ちをして決勝に進んだ。

決勝まで5試合3試合のフルセットの戦いを制して勝ち上がってきたジャリーとの試合は、互いにサービスキープが続く拮抗した試合に。その中でもズベレフはサービスゲームでわずか1ポイントしか失わず、テンポよくキープしてプレッシャーをかけていく。セット終盤の第10ゲームでのチャンスを生かして6-4で第1セットを奪った。

第2セットでもズベレフのリズムは変わらず、安定したサービスゲームを披露。チャンスを生かせずもどかしい時間が続いたものの、6-5の第12ゲームで4度目のチャンピオンシップ・ポイントをものにして7-5。マスターズ通算n6勝目を挙げた。

試合を通してズベレフは、80%の確率でファーストサーブを入れて95%をポイントにつなげ、わずか2ポイントしか失わず。セカンドサーブでも10本中3ポイントをしか落とさず流れを引き寄せた。

今季初優勝を挙げたズベレフは、「1回戦の最初のポイントから最後までずっといいプレーができた。もちろん結果にはとても満足しているし、準決勝では少し苦戦したけど、そこから抜け出すことができた。今日は素晴らしいパフォーマンスだった。ニコはいいプレーをしていたし、僕はそれを無力化しなくてはいけなかった。このトロフィーの隣に座れてうれしいよ」と振り返った。

1週間後に控える全仏オープンに向けて、ジョコビッチやラファエル・ナダル(スペイン/同276位)、ヤニック・シナー(イタリア/同2位)、カルロス・アルカラス(スペイン/同3位)といったライバルは怪我などで試合を重ねることができていない。

ズベレフにとって大きなチャンスとも言えるが、「僕は、いいプレーができない時は誰にでも負けるけど、いいプレーができた時には誰にでも勝てる人間だ。それが僕の考え方。パリでは、ここでしたような自分のリズムを見つけるために、集中しなければならない。自分のラケットにすべてがかかっている」と気を引き締める。

「全仏オープンは3年連続で準決勝に進んでいるし、足首を怪我した時は人生最高のテニスをしていた。今年も例外ではないよ。もしかしたら1年で最も楽しみにしている大会かもしれない。今年も全力を尽くすつもりだし、最終的にどこまで行けるか見てみたい」

1年前は右足首の靭帯断裂から復帰したばかりで世界ランクは27位だったズベレフ。この1年で着実にランキングを上げて、今大会での優勝で今週にはダニール・メドベデフを抜いて4位に浮上している。

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