【特集】『ANIMAL WELL』はなぜヒットした?謎解き重視の探索型ACT、多くを語らない手探り感が魅力

【特集】『ANIMAL WELL』はなぜヒットした?謎解き重視の探索型ACT、多くを語らない手探り感が魅力

日々たくさんのゲームがリリースされる現代。その分話題になる作品も多いわけですが、「どうしてこのゲームは人気なんだろう?」と思ったことはありませんか?

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この連載では、ゲーマーから注目を浴びているゲームがなぜ人気になっているのかを分析します。記事を読んで、流行っているゲームに詳しくなっちゃいましょう。今回は、探索アクション『ANIMAL WELL』をお届けします。

謎解き重視の探索ACT!

タイトル画面からゲームを開始すると、主人公がつぼみから生まれるところから始まります。主人公の正体や目的などはすべて謎。ストーリーカットシーンなどはなく、開始後すぐに操作できるようになります。

マップは巨大なものがひとつなぎになっている、いわゆる「メトロイドヴァニア」型。プレイしているとさまざまな仕掛けやアイテムを発見しますが、いずれも説明がほとんどないため、いろんなことを試す力が試されます。自由に探索していると行き止まりになっている箇所があるため、仕掛けを解いたりアイテムを駆使したりして徐々に道を切り開いていきます。

メトロイドヴァニアは戦闘が激しめな作品も少なくありませんが、本作は極力戦闘を排した作りになっているのが特徴。謎解きが重視された作りになっており、「もしかして、この仕掛けはこういうことかな……」というように、手探りで攻略していく楽しさが味わえます。一方ギリギリジャンプを求められるなどシビアなアクションの顔を見せる場面もあります。

スキャンラインがかかったレトロかつ鮮やかなグラフィックも見どころ。どこか怖い動物たちや、しなやかに揺れるツタなどの表現も特徴的です。

なぜヒットした?

本作のパブリッシャーであるBigmodeはゲーム評論系YouTuberのVideoGameDunkeyが設立したゲームパブリッシャーです。このチャンネルは750万人ものチャンネル登録者を抱えており、Bigmode設立のお知らせ動画は350万回再生、発売に際しての紹介動画は145万回再生と、非常に高い注目度を集めたまま発売を迎えました。

PlayStation Plusのエクストラ会員以上が楽しめる「ゲームカタログ」にも発売初日より提供されており、PSユーザーであれば気軽に手に取りやすいというのも話題を呼んだ一因と言えるでしょう。

もちろん、注目を集めても面白くなければ高い評価は得られません。本作は思いもよらないアイテムの使い方やシークレット、シーケンスブレイクなどがゲーマーの心をくすぐる作りになっており、メタスコアは91点、Steamでも6,000件以上のレビューで「圧倒的に好評」を記録しています。

今後も人気は続く?

そんな完成度が高く注目もされている本作は、今後も「メトロイドヴァニアの名作」として語り継がれる可能性は大いにあるでしょう。ゲーム好きの間でも日々話題となっており、ゲームカタログでプレイしてみるというユーザーも少なくなさそうです。

ゲームについても今後追加コンテンツや続編が実現するかは不明ですが、本作はクリアしてからも大量のコンテンツが用意されているのが特徴。ひとまずプレイすれば大満足な濃密体験ができる作品です。


『ANIMAL WELL』は、PC(Steam)/PS5/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。PlayStation Plusのゲームカタログ向けにも提供されています。

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