井上尚弥のPFP1位を主張する英記者に反論続々「何の疑いもなくウシクだよ!」

フューリーに勝利した後、記者会見したウシク(ロイター)

ボクシングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級差のない最強ランキング)を巡り、白熱した議論が展開されている。

世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)が6日にルイス・ネリ(メキシコ)を6ラウンドTKOで下し、権威ある専門誌「リング」の最新ランキングで1位に返り咲いた。

しかし19日、世界ヘビー級主要4団体王座統一戦(リヤド)で、WBA&IBF&WBO王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)がWBC王者のタイソン・フューリー(英国)を判定で下し、史上初のヘビー級4団体王座統一。またクルーザー級に続く2階級で4団体統一という快挙を達成し、PFPを巡る議論が再沸騰した。

英メディア「トーク・スポーツ」のボクシング記者マイケル・ベンソン氏は、ウシク戦後に自身のX(旧ツイッター)で「PFPのトップ3を1位から並べると…」と記し、1位に井上、2位にウシク、3位にテレンス・クロフォード(米国)と並べた。すると反論が続々。ほとんどが、1位がウシクだという声で「ウシクが1位でしょ。40パウンドも重い人間に勝ったんだ」「ウシクがふさわしい。歴史を作ったんだから」「ちょっと、ウシクが絶対1位でしょ」「疑いなくウシクだよ!」とコメントが続いた。井上に関しては「その通り」と支持する声もあったが、ウシクに続く2位という指摘が多く「井上は敵地で試合をしないからね」といった声も上がった。

一方、英メディア「インディペンデンド」はウシク戦後に独自のPFPを公開。1位に井上を据え、2位にウシクをランクインさせた。理由について「この日本人は知名度こそ劣るものの、実力は申し分ない。井上は当ランキングで2番目に高いKO率を誇っており、その楽々とした回避能力、残忍なボディーアタック、恐ろしいレベルパワーで、見る者を興奮させるアスリートだ」と断言した。

〝最強〟をめぐる議論はどこまでも続きそうだ。

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