中国の工業生産、4月は伸び加速 国家統計局

中国の工業生産、4月は伸び加速 国家統計局

長城汽車永川生産基地の最終組み立て工場で、車両を組み立てる従業員。(資料写真、重慶=新華社記者/黄偉)

 【新華社北京5月20日】中国国務院新聞(報道)弁公室は17日、4月の国民経済動向に関する記者会見を開いた。国家統計局の劉愛華(りゅう・あいか)報道官は、マクロ経済が引き続き効果を発揮し、輸出のけん引ペースが速まったことで、工業生産の伸びがやや加速したと説明した。4月は一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約22円)以上の工業企業の増加値(付加価値額)が前年同期比で6.7%増となり、伸び率は前月より2.2ポイント上昇した。前月比伸び率は1.0%と、ここ数年の高水準を記録した。工業分野は次に挙げる五つの特徴が見られた。

 ①工業三大部門は、いずれも回復した。採鉱業の増加値は2.0%増加し、伸び率が前月より1.8ポイント上昇した。製造業は7.5%増加し、伸びが2.4ポイント上昇し、電力・熱・ガス・水の生産・供給業は5.8%増加し、伸びは0.9ポイント上昇した。

 ②8割超の業種、6割近くの製品の伸びが上昇した。工業大分類41業種のうち33業種の増加値の前年同月比伸び率が前月より回復、または下げ幅が縮小し、回復した企業は全体の80.5%を占めた。統計対象となる主要工業製品619品目のうち363品目の生産量の伸びが上昇、または下げ幅が縮小し、回復した企業は58.6%を占めた。

 ③工業品の輸出けん引効果が目立った。貿易の安定を図る一連の政策により、工業の輸出納品額は引き続き回復し、電子や繊維など輸出の割合が高い産業の回復・上昇につながり、工業生産を加速させる大きな要因となった。一定規模以上の工業企業の輸出納品額は7.3%増加し、伸び率が5.9ポイント上昇した。輸出実績のある39業種のうち31業種は増加した。

 ④設備製造業の回復幅が大きかった。一定規模以上の設備製造企業の増加値は9.9%増加し、伸び率が3.9ポイント上昇した。うち自動車製造業は16.3%、コンピューター通信・その他電子機器製造業は15.6%それぞれ増加した。関連製品のうち、生産量の伸びが高かったのは、動車組(動力分散式列車)の3.1倍に増え、新エネルギー車(NEV)の39.2%増、第5世代移動通信システム(5G)対応スマートフォンの18.7%増だった。

 ⑤消費財製造業が一層回復した。消費財製造業は4.8%増加し、伸び率が1.7ポイント上昇した。うち製紙業の増加値は11.6%、化学繊維は11.3%、文化・教育・工芸・美術は9.5%、印刷は7.7%それぞれ増加した。消費財製造業の伸びは一定規模以上の工業企業の平均水準を上回った。

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