歩き方に悪影響!?ファーストシューズ購入前に必ず読んで。赤ちゃんの足の発達と正しい靴選び【専門家】

赤ちゃんが1人で立っちできるようになったら、ファーストシューズの購入を検討するママ・パパも多いはず。しかし、どんな靴を選べばいいか悩むことも。そこで、赤ちゃんの靴の種類や靴選びの疑問について日本初の靴教育の研究をしている吉村眞由美先生に聞きました。

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なぜ、赤ちゃんの靴選びは大切なの?

1才前後の赤ちゃんの足の骨はほとんどが軟骨で、立ったときに不安定なのが特徴です。大人の足に比べて、かかとの比率が小さく、足先が広い扇形で、土踏まずがありません。土踏まずのアーチは、足の指を正しく動かして歩くことで、形成されていきます。そのため、正しい歩き方を習得できるよう、足の発達と歩行をサポートする靴を慎重に選びましょう。

赤ちゃんの靴のサイズ選びや履かせ方を間違うと運動嫌いになることも

「サイズがぴったりの靴を買うとすぐにサイズアウトしてしまって、なんだかもったいない…」と思って、ママ・パパは大きいサイズの靴を買ってしまいがち。しかし、大きすぎる靴や、不安定な赤ちゃんの足をサポートしない靴では正しい歩行ができないため、運動嫌いになったり、歩きの習得に悪影響が出ることがあります。そこで、赤ちゃんの発達に合った靴を選べるよう、靴の種類について知っておきましょう。

赤ちゃんの靴は発達別に履き分けよう

赤ちゃんの靴には、「プレシューズ」「ファーストシューズ」「セカンドシューズ」の種類があります。赤ちゃんが正しく歩けるようになるためには、靴の種類や特徴を知り、発達に合わせて靴を履き分ける必要があります。

「プレシューズ」はいつから?どんなもの?

元々欧米では、はいはいからつかまり立ち、伝い歩きの段階をプレシューズで過ごします。日本は室内で、はだしで過ごすため、必ずしも履かなくてOKです。プレシューズは、靴に慣れるための練習用の靴。室内のみで履くため、靴底はやわらかく軽量です。

「ファーストシューズ」いつから?どんなもの?

どこにもつかまらず4~5歩連続して歩き、しりもちをついても、すぐに立ち上がり、歩き続けようとする姿が見られたら、ファーストシューズを履かせるタイミングです。ファーストシューズは、外履きとして履く初めての靴です。かかとから足首をしっかり支え、立った時の安定性が最優先。よちよち歩きをサポートします。

「セカンドシューズ」いつから?どんなもの?

歩行が安定して、トコトコ小走りができるようになったら、ファーストシューズからセカンドシューズに切り替えるタイミングです。セカンドシューズは、ファーストシューズに比べ、歩きのスムーズさが最優先。足の指のつけ根部分がしなやかに曲がるものを選んで。

赤ちゃんの靴選びで困ることQ&A

赤ちゃんの靴の選び方について、よくある質問を吉村先生に聞きました。参考にしてみて。

Q 左右の足の大きさが違う場合は、どうすればいいの?

【A】左右の足の長さと幅を測定し、長いほう、幅広いほうの足に合わせて選ぶのが基本です。短いほう、幅が狭いほうの足は、履いているときに中で前ずれが起きます。かかとをトントンしてぴったり靴に合わせた状態でベルトをぎゅーっと締めて足を固定すると理想的なフィット感が得られます。

Q 買い替えのタイミングは?

【A】はずした中敷きにかかとを揃えて足を当てます。つま先の余裕がなくなったら(余裕が0.5cm以下になったら)買い替えどきです。赤ちゃんは自分で靴のきつさを判断できず、靴の中で指を曲げる場合もあるので、2~3カ月に1回はまだ履けるかを確認しましょう。

Q 上の子のお下がりを履かせてOK?

【A】靴の損傷や摩耗が少なければ、お下がりを使ってOKです。小さい子ほど靴はいたまないので、サイズが丁度よければお下がりの活用が可能。かかとがすり減って靴が傾いていたり、ベルトの接着力が落ちているものは避けてください。

監修/吉村眞由美先生 撮影/小山志麻取材 文/ひよこクラブ編集部 撮影協力/イフミ―

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いかがでしたか?赤ちゃんの初めての靴選びはとても重要。赤ちゃんを連れて何軒も下見して比較検討するのがおすすめ。正しい歩行がスムーズに習得できるように、赤ちゃんの靴は発達段階に合わせて履き分けましょう。

参考/『後期のひよこクラブ』2024年夏号「ファーストシューズの正しい選び方・履かせ方」

※掲載している情報は2024年4月現在のものです。

『後期のひよこクラブ』2024年夏号には、赤ちゃんの正しい靴の選び方と履かせ方を詳しく解説した「ファーストシューズの正しい選び方・履かせ方」特集があります。

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