F1第7戦、フェルスタッペンがノリスをなんとか抑えて今季5勝目【エミリア ロマーニャGP】

2024年5月19日(現地時間)、F1第7戦エミリア ロマーニャGP決勝がイタリア・ボローニャ近郊のイモラサーキットで行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。2位にはマクラーレン・メルセデスのランド・ノリス、3位にはフェラーリのシャルル・ルクレールが入った。7番グリッドからスタートした角田裕毅は10位でフニッシュしてポイントを獲得した。

ノリスの猛追をかわし、フェルスタッペンが薄氷の勝利

フェルスタッペンが薄氷の勝利を挙げた。フリー走行で苦戦しながら、予選を前にしたセッティング変更でなんとかポールポジションを確保。レースでも好スタートで主導権を握り、ミディアムタイヤでの第1スティントで後続に十分なリードを築いたものの、今週のレッドブルはハードタイヤでの第2スティントでのペースがいまひとつだった。

決勝レースは快晴の下、気温30度、路面温度50度というコンディションで行われた。

とくにレース後半にかけては後方から順位を争いながら追い上げてくるノリスとルクレールに対しタイヤのタレが大きく、その差は次第に縮まっていく。

その後、ルクレールはコースアウトを喫して3番手に後退したものの、ノリスはさらにペースを上げ、フェルスタッペンに迫っていく。

残り15周を切るとその差は2秒以内に入り優勝争いは緊迫の度合いを増したが、ここでフェルスタッペンも粘り、結局最終ラップまでDRS圏内に入れさせないままフィニッシュを迎えた。

今季5勝目をあげたレッドブルのマックス・フェルスタッペン。いつものような楽勝ではなく、薄氷の勝利だった。

「ノリスが速くて、最後まで気が抜けなかったね」

今シーズンで最も僅差の優勝争いを制したフェルスタッペンは「ハードタイヤでのフィーリングが悪くて残り15周くらいからきつかった。週末の走りだしが悪くて、ハードでのデータが少なかったのが原因かもしれない。ノリスが速くて、最後まで気が抜けなかったね。勝てたのはラッキーだった」とホッとした表情。

レース終了後のフェルスタッペン。その表情に簡単なレースでなかったことがわかる。

一方、前戦マイアミに続く2連勝を逃したノリスは「あと1、2周あったら勝てていたかもしれない。ちょっと残念だね。第1スティントでタイムを失ったのが大きかった」と悔しさを滲ませた。

シーズン5勝目を挙げたフェルスタッペンはこれで獲得ポイントが161点に。ランキング2位にはレッドブルのセルジオ・ペレスに代わってルクレールが浮上し、両者の差は48点となっている。

表彰台のフェルスタッペン(左)とノリス。今後はこのふたりの争いに注目が集まるだろう。
エミリア ロマーニャGP決勝のタイヤ戦略。タイヤ交換はほぼ1回、いつどのタイミングで行うかが問題となった。

次戦第8戦伝統のモナコGPは、5月24日、モナコ市街地コースで開幕。通常のグランプリと同様、金曜日にスケジュールがスタート、土曜日に予選、5月26日日曜日に決勝が行われる。(文:新村いつき)

2024年F1第7戦エミリア ロマーニャGPリザルト

2024年F1第7戦エミリア ロマーニャGP決勝 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)63周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+0.725s
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+7.191s
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+14.132s
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+22.325s
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+35.104s
7位 63 G.ラッセル(メルセデス)+47.154s
8位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+54.776s
9位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+79.556s
10位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT) +1周
***
13位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT) +1周
ファステストラップ 63 G.ラッセル(メルセデス)

2024年F1ドライバーズランキング(第7戦終了時)

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) 161
2位 16 C.ルクレール(フェラーリ)113
3位 11 S.ペレス(レッドブル)107
4位 4 L.ノリス(マクラーレン)101
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)93
6位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)53
7位 63 G.ラッセル(メルセデス)44
8位 44 L.ハミルトン(メルセデス)35
9位 14 F.アロンソ(アストンマーティン)3

2024年F1コンストラクターズランキング(第7戦終了時)

1位 レッドブル 268
2位 フェラーリ 212
3位 マクラーレン 154
4位 メルセデス 79
5位 アストンマーティン 44
6位 RB 20

© 株式会社モーターマガジン社