『哀れなるものたち』のエマ・ストーン×ランティモス監督が再び、韓国映画のリメイク制作が正式決定

ヨルゴス・ランティモスとエマ・ストーンが再びタッグを組む。

5月20日、韓国の映画配給会社CJ ENMは、『地球を守れ!』の米リメイクが確定し、エマ・ストーンの出演、ヨルゴス・ランティモス監督が手掛けると公式発表した。

原作は2003年に公開されたチャン・ジュナン監督のデビュー作であるSFブラックコメディで、宇宙人の存在を信じる青年と、彼に宇宙人と間違えられた男の闘いをユーモアたっぷりに描いている。富川国際ファンタスティック映画祭、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭、ロッテルダム国際映画祭、東京フィルメックスなどの映画祭で作品性を認められたことがある。

リメイク作のタイトルは『BUGONIA』。陰謀論に囚われた2人の主人公が、大手製薬会社の冷血なCEOが地球を破壊しようとする宇宙人だと確信し、拉致するという物語となる。

(画像=CJ ENM)『地球を守れ!』ポスター

『哀れなるものたち』でタッグを組んだヨルゴス・ランティモス監督、エマ・ストーンが再タッグを組み、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』などに出演したジェシー・プレモンスも合流する。

そして製作には、CJ ENMとともに『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』『ボーはおそれている』で知られるアリ・アスター監督の制作会社スクエア・ペグ、ヨルゴス・ランティモス監督と継続して協業しているエレメント・ピクチャーズが共同で参加。投資、配給はユニバーサル・ピクチャーズ傘下のフォーカス・フィーチャーズが引き受けることになる。

(画像=ウォルト・ディズニー・カンパニー・コリア)『哀れなるものたち』韓国版ポスター

CJ ENMは約4年前に英語リメイク企画に着手し、原作の独特なテーマを生かしながらも時宜性を持ったストーリーを具現化しようと、有数のグローバルパートナーとの協業を推進してきた。その過程で原作が好きだったというアリ・アスター監督が関心を持ち、CJと共同で今回のリメイク作品の企画開発に参加することを決め、HBOドラマ『メディア王 ~華麗なる一族~』に参加したウィル・トレーシーがシナリオ開発に合流した。その後、「今回のリメイクプロジェクトに対して、様々な有名ハリウッド俳優たちが我先にと参加意思を明らかにしたりもしたという。

CJ ENMのコ・ギョンボム映画事業部長は、今回のリメイクに関して、「20年前に十分評価されなかったチャン・ジュナン監督の時代を先んじた想像力を、この時代に合わせて蘇らせようとする意図で企画を始めた。才能あるクリエイターたちと俳優たちが一つずつこの意味に参加して合流し、今や全世界の観客に再評価されることになった」として、「韓国映画界の大切な資産を広く知らせ、韓国映画人に新しい機会を提供する契機になれば良い」と感想を伝えている。

CJ ENMは、先のアカデミー賞で作品賞、脚本賞にノミネートされた『パスト ライブス/再会』に続き、相次いで活動領域を広げている。今回もハリウッドの話題作に参加し、グローバル映画産業のキープレーヤーとしての立ち位置を立証する見通しだ。

『地球を守れ!』のリメイク作『BUGONIA』は、今年第3四半期に撮影に突入する。

(記事提供=OSEN)

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