モモコグミカンパニー、初の短編小説集は取材アポ取りから写真撮影まで1人で実施「達成感があります」

発売記念記者会見に出席したモモコグミカンパニー【写真:ENCOUNT編集部】

アポ取りで断られることも「一筋縄ではいかなかった」

元BiSHで小説家のモモコグミカンパニーが20日、都内で行われた短編小説集『コーヒーと失恋話』(SW)の発売記念記者会見に出席した。

モモコグミカンパニーにとって6冊目の著書となる本書は、モモコグミカンパニーのオフィシャルウェブサイト『うたた寝のお時間』で連載されてきた『コーヒーと失恋話』10話に、同連載からインスピレーションを得た「恋愛」をテーマにした書き下ろし小説10編を加えた初めての短編小説集。

そんな本書が発売された心境を聞かれると「グループ時代に小説を書いていたりしていたときは自分が6冊も本を出せるとは思っていなかったので、すごくうれしいです」と笑顔を見せた。

喫茶店好きだというモモコが、3年ほど前から自らマスターにアポを取り、取材、記事作成、写真撮影まで1人で実施したそうで「喫茶店の本は世の中にいっぱいあるんですけど、マスターの人柄に迫って人間味を出すことが取材のテーマで、プリンがおいしいとかではなくて、人対人で感じたことを記事にして、そこから小説を書いた本は見たことがないですし、エッセイの要素と小説の要素がどちらもあるので、唯一無二の本になったなと思って達成感があります」と目を輝かせた。

また、当初はマスターの失恋話を聞こうと思っていたが、プライベートなことで話してくれない方も多かったといい「それからは生きづらい世の中をどう生き抜いてきたかとか、ずっと喫茶店をやってきてどんな景色を見てきたかということを聞いて、本にするにあたって失恋や恋愛に関することを交えて書かせていただきました」と説明し、すべて1人で実施した理由については「ゼロから話を作ることに喜びを感じるタイプで、グループ時代に始めたということもあって、それまでは用意されたお仕事しかやってこなかった中で、自分で仕事を作ってやりたいことをやろうというのがそのときのテーマでした」と返答。

1人でやることに苦労も多かったようで「グループ時代は与えられた仕事なので、私のことを知らない人はいないという恵まれた環境だったんですけど、ゼロからアポ取りをすると、名前も変だし『誰だよ』って言われるんですよね(笑)。それが新鮮でしたし、その分、難しいこともあって、お断りされるときが1番悲しかったですね」と吐露した。アポ取りをする際は3回程度、客として来店してから取材を申し込んでいたそうで「3回目とかで断られるとすごく悲しい気持ちになりましたね。一筋縄ではいかなかったです」と語った。ENCOUNT編集部

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