会員高齢化 北海道被爆者協会が来春の解散決める

北海道内在住の被爆者らで作り、原爆の悲惨さを訴え続けている北海道被爆者協会が、来年3月での解散を決めました。会員の高齢化が理由です。 

協会は1960年に発足。被爆者の相談事業や追悼会を続けてきた他、道内で唯一、原爆資料を展示する札幌市白石区平和の「北海道ノーモア・ヒバクシャ会館」を運営しています。解散はきのう開いた総会で正式に決まりました。 

協会によりますと、ピーク時に200人以上いた会員が33人まで減った上、道内で被爆者健康手帳を持つ人の平均年齢も85.8歳となり、行事などへの参加が難しくなっていました。 

広田凱則会長は「年齢的なこともあり解散はやむを得ない。ウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザでの衝突などを受け、戦争に関心を持つ若い人が増えている。体が動く間は平和運動を続ける」と話します。

総会では、被爆者の証言を集めた新たな記録集の出版を決めました。また、解散後には被爆2世らで構成する新たな組織を立ち上げ、平和の尊さを訴える活動を引き継いでいく考えです。

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