中国の新エネ車は世界で比較優位を確立 新華社経済円卓会議

中国の新エネ車は世界で比較優位を確立 新華社経済円卓会議

第135回広州交易会で展示されたリチウムイオン電池。(4月15日撮影、広州=新華社記者/鄧華)

 【新華社北京5月20日】中国政府関係者は、新華社が20日配信したオムニメディア(全媒体)形式の討論番組「中国経済円卓会議」(第5期)で、中国の新エネルギー車が世界で比較優位を確立できたのは技術革新と整った産業チェーン、開放的で革新的なエコシステムを促進したからだと語った。

 国家発展改革委員会の霍福鵬(かく・ふくほう)産業副司長は、世界の十大新エネ車メーカーのうち4社は中国メーカーで、比亜迪(BYD)は世界最大の新エネ車メーカーだとした上で、中国の新エネ車の販売台数と生産台数は過去10年の年平均伸び率がいずれも70%を超え、今年も成長は続き、第1四半期(1~3月)の販売台数は前年同期比で3割以上急増したと説明した。

 霍氏は新エネ車分野について詳しく説明し、先進的な技術革新、整ったサプライチェーンと産業チェーン、開放的で革新的なエコシステムなど中国の競争優位性を強調した。

 商務部の丁維順(てい・いじゅん)政策研究室副主任は霍氏の分析に賛同した上で、中国は高電圧充電や中・高レベル自動運転などの新技術で世界をリードしていると指摘。中国の新エネ車業界には部品製造から完成車の生産、材料供給から電池の回収に至る整った産業チェーンがあるとし、長江デルタを例に、新エネ車メーカーは車で4時間の圏内で必要な部品をすべて調達できると説明した。

 両氏はともに、オープンで競争力のある産業エコシステムが中国の新エネ車メーカーの成長促進に果たした役割を強調。霍氏は、中国は世界最大の自動車市場で、ほぼ全ての多国籍企業が製造部門を置いていると指摘し、業界の全ての参加者にとって競争環境は公平だと述べた。丁氏は激しい市場競争で劣った企業が淘汰される一方、優れた企業と製品は生き残り、発展してきたとし「中国の新エネ車業界の競争優位性は中国企業の長年の努力と革新的進歩の結果であり、厳しい競争の中で磨かれてきた」と語った。

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