“災害級の暑さ”から身を守れ 観光地が街ぐるみで異例の熱中症対策 穴場の”給水スポット”も 福岡

20日の福岡県内は、高気圧に覆われ3日連続で30度以上の真夏日となりました。

日中の最高気温は、久留米市で30.5度、福岡市と添田町で今年最高を記録しました。

こうした中、夏場の「災害級の暑さ」に備えて、気温が上がりやすい福岡県太宰府市では、異例の熱中症対策が取られています。

◆川崎キャスター(16日撮影)
「さて、福岡県内で特に気温が上がりやすいと言えばここ太宰府市です。やはりきょうもこの参道は、暑いです…」

太宰府市の最高気温は、20日も30度となり、3日連続の真夏日を記録。

早くも、夏本番のような暑さに見舞われています。

◆路面店の店主
「(太宰府は)夏は特別に暑くなります。本当に暑いんですよ!」

◆観光客
「太宰府に来る前に子供がいるから『カフェで涼んで行こうね』って感じで子供が寄れるカフェとか探して」

観光客が意識する太宰府での「涼みどころ」ですが、実は、まだあまり知られていないスポットがあるんです。

天満宮に続く参道から一本、左の小道に入り、20メートルほど歩くと、ひと息つける「クーリングシェルター」です。

◆川崎キャスター
「暑さから避難するための公共施設だということなんです」

市民の交流スペースと観光案内所を兼ねた公共施設「太宰府館」。

太宰府市は今年からこの施設を、熱中症を防ぐための「クーリングシェルター」に指定しました。

環境省は、4月から過去に例のない災害級の暑さを想定した「熱中症特別警戒アラート」の運用を始めていて、この特別アラートが発表された場合、太宰府市内では市役所や児童館など17の施設が暑さを凌ぐ一時避難所「クーリングシェルター」として開放されることになっています。

◆太宰府市・防災安全課 糸山邦明課長
「熱中症特別警戒アラートが出たときに開放することになりますけども、元々、暑かったら『ご自由にどうぞ』『自由に涼んでください』という施設です」

「災害級の暑さ」から身を守る取り組みは、福岡市でもー。

◆川崎キャスター
「入ってすぐと聞いたんですけども。あ、これですね。無料でお水をどうぞって書いてますよ」

福岡市の博多区役所に設置してあるのは無料の「給水スポット」。

マイボトルを持参すれば、冷たい水を何度でも注ぐことが出来ます。

◆給水を受けた人
「非常にありがたいです。水分不足で熱中症になった時のことを考えると」

◆福岡市ごみ減量推進課 江頭英恵課長
「こちらの給水スポットは、マイボトルの推進のために設置していますが、ぜひ街中での水分補給にもご利用頂ければと思います」

この給水スポットは各区役所など、福岡市内の23カ所に設置されています。

一方、すぐにクールダウンしたいという人にオススメなのがー

◆ディレクター(20日)
「きょうもとにかく暑いんですが、これからの季節、手軽に取り入れられるのが、こちらアイススラリーです」

氷の粒子が液体に分散している状態の飲み物、アイススラリー。

体の内部から体温を冷やす飲み物として注目されています。

冷凍庫で凍らせ、常温で15分ほど置いたあと柔らかくなるまでもみほぐして飲むのがポイントです。

◆大正製薬・メディア推進部 梶田寛文さん
「塩分がしっかり取れる、クエン酸、ビタミンB1・B2・B6など、エネルギー摂取におすすめの成分が入っている。熱中症で年々搬送者が増えている状況で、そこを抑制することを目標に熱中症対策の飲料として発売している」

アイススラリーは、ハニーレモンとりんご風味の2種類。

キャップがついていてコンパクトサイズなので、持ち歩きにも便利です。

これから本格的な暑さを迎える福岡県内。

様々な施設や商品をうまく使って元気に暑さを乗り越えたいものです。

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