警察によりますと、福島県内では今年、5月19日までに96件の目撃情報が確認されていて、去年の同じ時期と比べて40件、およそ1.7倍に増えています。
福島大学で、野生動物の生態を研究する望月翔太准教授によると、5月から6月にかけてはクマの繁殖時期のため、市街地方面まで出てくることが多いということです。
また、この時期に多く見られるのが体長1メートルほどの、1歳から1歳半のクマで、親離れしたばかりの好奇心旺盛な性格をしています。望月教授によると、おととしエサとなる「ブナ」が豊富だったため、今年はこの年齢のクマが多いのではと見ています。
また、一度現れた場所は注意が必要です。
クマは記憶力が「非常にある」
福島大学 食農学類・望月翔太准教授「クマ自体は記憶力が非常にある。もう一度そこにアクセスしてご飯がないか探すのはよくあることなので、その点は注意が必要」
望月准教授は「クマと遭遇するリスクが高まっていること」を改めて認識してほしいと呼びかけます。
望月翔太准教授「まさかこんなところに出てきたなんてというところが徐々に増えてくると思う。なるべく一人で行動しないと心がけることが大事」
地域によってはクマが寄り付かないよう電気柵の設置やごみの管理がされていますが、それでもクマの目撃は増えています。大切なのは、クマとの遭遇を避けることなので、地域をあげて対策に取り組む必要があります。
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