北海道被爆者協会が定期総会で、今年度末で解散することを正式に決定しました。会員の高齢化で活動の継続が難しくなったということです。
道内の被爆者が自らの体験を通し原爆の恐ろしさなどを伝える活動を60年以上行ってきた北海道被爆者協会は、19日の定期総会で来年3月末で解散することを正式に決めました。現在、会員は49人でそのうち、被爆者の30人はほとんどが80歳以上となり継続が難しくなりました。
北海道被爆者協会・会員河野怜子さん)
「(被爆者の中には)『俺のような人間を出すのは最後にしてくれ』って叫ぶように逝った方もいらっしゃるんです。(解散は)やっぱりなんとも言えない気持ちです」
中村政子さん)
「寂しいかなっていう感じはしますね。なんか拠り所は…。でもどこかで皆で繋がっていなきゃいけないし繋がっていたいです」
北海道被爆者協会・広田凱則会長)
「年齢的なものがありますからやむをえないかと思います。(残りの1年)動ける間は運動は続けていきたいと思います。戦争したって何の利益もないということを教えていきたい」
この協会が運営する道内唯一の原爆資料館「北海道ノーモア・ヒバクシャ会館」は道内の公益法人に譲り継続する方向で調整しています。