全国で広がる都会の子供の「保育園留学」 高梁市のこども園で東京から来た女の子の初登園に密着【岡山】

都市部の保育園に通う子供が地方の保育園へ「留学」する「保育園留学」の取り組みが広がっています。岡山県内で唯一、この取り組みを行っている高梁市が5月20日、2024年度の受け入れを始めました。

「おはようございます」

高梁市の有漢こども園に20日に初登園したのは、東京に住む峯岸すず音ちゃん(5)です。約2週間、母親と一緒に高梁市に滞在します。

(東京から保育園“留学” 峯岸すず音ちゃんの母親)
「今まで岡山に来ることがなくて、私たちにとっても初めての土地で、自然豊かな山と川がある場所を選んだ」

保育園留学は、都市部に住む親子が地方に滞在し、子供は保育施設に入園、親はリモートワークなどをして、地方での暮らしを体験するものです。今、全国でこの取り組みが広がっていて、県内の自治体では唯一、高梁市が受け入れを行っています。

留学費用は1家庭あたり約20万円、期間中は市が所有する住宅が提供されます。

初めての園に初めて会う友達。最初は緊張した表情を見せていたすず音ちゃんも友達と一緒に踊ったり、話をするうちにすっかり新しい環境に慣れ、こども園での生活を楽しんでいました。

(東京から保育園留学 峯岸すず音ちゃん)
「楽しいです。公園でいっぱい遊びたい。(Q:友達はできそうですか?)できそうです」

(峯岸すず音ちゃんの母親)
「みんなの前に立って名前を言っている姿を見て早速、感極まった。ほっとしている。なかなか東京ではできない非日常の経験を娘と楽しめたら」

(高梁市 住もうよ高梁推進課 いなか暮らし推進係 高橋雄二係長)
「都市部では味わえない自然を体験し、高梁市が良かったと、子育てしやすかったと思ってもらい、また来てもらえれば」

高梁市ではこれまで4人の子供が保育園留学に参加していて、2024年度は10の家族の受け入れを見込んでいます。

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