鈴木エイト氏 UPF側の書面不備に「相手のグダグダ感がより一層鮮明になった」

会見した鈴木エイト氏

ジャーナリストの鈴木エイト氏の発言によって名誉を傷付けられたとして旧統一教会の関連団体「UPF―Japan」が1100万円の損害賠償を求めた裁判が20日、東京地裁(足立堅太裁判長)で行われた。

訴状によると2021年にUPFが韓国・ソウルで開催した国際会議で安倍晋三元首相がビデオメッセージを寄せたことをめぐって、エイト氏がメディア、「X」(旧ツイッター)、講演会でUPF側から安倍氏に謝礼5000万円が支払われたと発言し、社会的評価を著しく貶めたと主張している。

この日は、双方が準備書面を提出。エイト氏側は「UPFについて言及はしていない。統一教会側から、つまり統一教会からという言い方をしており、『UPFが5000万円を安倍さんに払った』という発言はしていない」と反論。一方、UPF側は書面の不備を指摘され、改めて提出を求められた。

エイト氏は意見陳述で「統一教会とその関連団体は地方自治体、メディア、コメンテーター、弁護士などに対してスラップ的な訴訟を乱発しており、今回の訴訟も統一教会やその関連団体にとって都合の悪い発信を続ける私の言論活動を封じる目的で起こされたことは明白です」と指摘。続けて「鈴木エイトというジャーナリストの評判を貶め、(統一教会への)解散命令請求が出されないようにすること、そして解散命令の審理に影響を与えようとするものだと見ています」と厳しい口調で読み上げた。

エイト氏は裁判終了後に会見を行い、UPF側の書面の不備について言及。「訴訟を乱発し過ぎたおかげで、基本的なことが何もできてないんじゃないかな。僕に対する3件目の訴訟も『やる、やる』と言いながらやってこない。相手のグダグダ感がより一層鮮明になった」と述べた。

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