【大学受験2024】東大入試、現役生の合格割合…文科74.3%で過去最高に

2024東大入試状況:一般選抜 現浪別割合

SAPIX YOZEMI GROUPによる東大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「東大研究室」は2024年5月16日、2024東大入試状況「一般選抜 現浪別割合」を公開した。一般選抜の現役生志願者数は6,407人、現役生の合格者数は2,194人で、いずれも過去10年で最高値となった前年度とほぼ横ばいの結果となった。

2024年度東京大学一般選抜における現浪別の状況をみると、現役生は志願者が6,407人で割合は67.9%、合格者が2,194人で割合は73.3%。志願者・合格者ともに現役割合は前年度からやや減少したものの、過去10年で前年度についで高い結果となった。

浪人生は、2浪生等の志願者数は前年度から増加し、過去10年で最多に。一方、1浪生の志願者数は前年度から減少し、過去10年では志願者数・占有率ともに最小となった。浪人生全体では前年度についで少ない志願者数となっている。

東大研究室は「共通テスト初年度である2021年度入試から共通テストに出願する浪人生の減少が続いており、それが東大の志願状況にも影響しているとみられる。ただし、2024年度は新課程入試前最後の入試となるため、共通テストの平均点上昇もあってか、力のある2浪生等が多く出願したと考えられる」と分析している。

2024年度の卒業年度別の合格率は、現役生34.2%、1浪生36.8%、2浪生等8.6%。例年、1浪生の合格率がもっとも高いが、現役生と1浪生の差は2021年度以降小さくなっており、2024年度も3%未満にとどまった。今後は現役生がもっとも高くなることも考えられるという。

文理別の状況をみると、文科では志願者・合格者ともに現役割合が上昇する一方、理科では志願者・合格者ともに現役割合が低下。対照的な結果となった。文科合格者の現役割合は74.3%で最高値を更新、約4分の3が現役生となっている。理科合格者の現役割合は72.6%。前年度から0.5ポイント減少しているが、過去10年で2番目に高い結果となっている。

科類別の合格者の現役割合は、文科が「文二>文一>文三」、理科が「理三>理一>理二」。文科では、2022年度に約80%にまで達した文一が2年連続で低下。一方で、文二・文三はともに上昇し、どちらも過去20年でもっとも高い結果に。文三は今回初めて70%を超えた。理科は、2020年度を除いて過去10年同様の結果に。理三は2021年度以降、合格者の現役割合が80%を超えており、志願者と対照的に現役生が多数を占めている。

2024東大入試状況では、「一般選抜 現浪別割合」のほか、「学校推薦型選抜」「一般選抜 志願状況」「一般選抜 第1段階選抜」「一般選抜 最終合格者最低点・平均点」も掲載している。詳細は、東大研究室のWebサイトから見ることができる。

畑山望

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