「法的責任を明らかにする」知床沖での観光船沈没事故で7月"集団提訴"へ…運航会社社長への損害賠償額は十数億円にのぼる見込み 北海道

2022年、北海道知床半島沖で観光船が沈没し乗客乗員20人が死亡した事故で、一部の遺族が2024年7月に観光船会社の社長に損害賠償を求め提訴する方針を固めました。2022年4月、知床沖で観光船「KAZU1」が沈没した事故では、乗客乗員20人が死亡、6人が行方不明となっています。このうち乗客14人の遺族らあわせて29人が、観光船の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長を相手に、7月3日に札幌地裁に集団提訴する方針を固めました。

観光船会社の桂田社長

原告の弁護団によりますと、損害賠償の請求額は総額約十数億円にのぼる見込みだということです。弁護団は「法的責任を明らかにし、被害に見合った損害賠償をさせるとともに、このような事件を二度と起こさないための徹底的な予防策の構築を求め提訴する」とコメントしています。一方で、検査を担当した国や日本小型船舶検査機構・JCIの責任を追及する提訴は未定としています。

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