HP、Snapdragon X Elite搭載の次世代Windowsノート

by 笠原 一輝

Snapdragon X Eliteを搭載したHP OmniBook X AI PC(左)、HP EliteBook Ultra AI PC(右)

米HPは20日(現地時間)、次世代AI PCとなる「HP OmniBook X AI PC」、「HP EliteBook Ultra AI PC」の2製品を発表した。前者は一般消費者向け、後者は企業向けで、いずれもSoCにはSnapdragon X Eliteを搭載したクラムシェル型ノートPCとなる。

Snapdragon X Elite搭載のOmniBookとEliteBook

HP OmniBook X AI PC

今回発表されたHP OmniBook X AI PC(一般消費者向け)、HP EliteBook Ultra AI PC(企業向け)は、外形はほぼ同じで、SoCは12CPUコアのSnapdragon X Eliteを採用している。

HP OmniBook X AI PCは、2つあるUSB Type-Cの1つがUSB4に対応しているが、HP EliteBook Ultra AI PCはどちらのUSB Type-CもUSB 3.1(10Gbps)までの対応になっていることが大きな違いになる。

また、PCの基本スペックとしてメモリとストレージはHP OmniBook X AI PCが最大32GB/2TBまでとなっているが、HP EliteBook Ultra AI PCは16GB/1TBまでとなっている。

このほか、HP EliteBook Ultra AI PCは、MicrosoftのSecured Core PCに準拠しているほか、HP独自のセキュリティ機能になるHP Wolf Pro Security NGAVに対応していることも異なる。

HP EliteBook Ultra AI PC

ディスプレイは14型の2.2K(2,240×1,440ドット)のタッチ対応で、上部には500万画素の前面カメラが用意され、Windows Helloの顔認証も利用できる。バッテリはいずれも59Whで、重量は約1.35kgからとなっている。

価格はHP OmniBook X AI PCが1TBモデルで1,199.99ドルから、HP EliteBook Ultra AI PCが1,699.99ドルからとなっており、米国では6月18日から直販サイトで注文可能になる予定だ。

ブランドスキームに変更

HPの新しいPCブランドスキーム

HPは今後PCブランドを整理してより分かりやすくしていく計画も明らかにした。その新しいブランドスキームに対応した最初の製品が今回発表されたHP OmniBook X AI PC、HP EliteBook Ultra AI PCになる。

今後HPのPCは、一般消費者向けが「Omni」とフォームファクタを示す文字(ノートPCがBook、ディスプレイ一体型がStudio、デスクトップPCがDesk)の組み合わせになる。つまり、ノートPCは「OmniBook」、ディスプレイ一体型PCが「OmniStudio」、デスクトップPCが「OmniDesk」になる。さらにその後ろにグレードを示す文字や数字として、上位からUltra、X、7、5、3が付く。

企業向けのPCでは、従来と同じように「Elite」とフォームファクタを示す文字の組み合わせになり、ノートPCなら「EliteBook」、ディスプレイ一体型が「EliteStudio」、デスクトップが「EliteDesk」という形になる。その後につくグレードの文字ないしは数字は上位からUltra、X、8、6、4、2となる。ただし、このうち4と2のグレードはEliteではなく「Pro」となり、「ProBook」、「ProStudio」、「ProDesk」と表わされる。

ゲーミングPCに関してはこれまでと変わらず、OMENなどのブランド名が継続される。

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