梅雨どきならではの注意点も!やってはいけないNG家事5選

家事の中には良かれと思ってやったことが、じつはNGということがあるそうです。そこで、今回はやってしまいがちなNGな行為を集めてみました。知らず知らずのうちにやっていないかチェックしてみてください。

ハウスクリーニングの仕事に従事している掃除のプロ、土井恵子さんに梅雨入り前にやっておきたい掃除と併せて教えてもらいました。

1.雨に濡れた服を洗濯機に入れるのはNG

雨に濡れてしまった衣類をそのまま洗濯機に放り込んではいませんか?それはNGですよ。すぐに洗濯機を回す場合はいいのですが、そうでない場合は、洗濯機の中に入れてはいけません。

「菌の繁殖は水分があることで加速します。それがほかの洗濯物にも移ってしまいます。まずは洗濯機ではなく、どこかに吊るし、乾かしてから洗濯機の中に入れてください。家族にも濡れた衣服を洗濯機に入れないように言っておきましょう」(土井さん、以下同)

また、雨の日は洗濯物が乾きにくいので、晴れたら洗濯しようと溜め込んでしまうのもよくないとのこと。雨の日でも室内干しなどでこまめに少量ずつやっておくほうがいいそうです。溜まった大量の洗濯物を部屋干しするのは乾きにくく、菌が発生し、悪臭の原因にもなります。

2.起きてすぐに布団をたたむのはNG

「昔の人は起きたらすぐに布団をたたむほうがいいと言っていましたが、これはNGです。人は寝ている間にコップ一杯分もの汗をかきます。その湿気が布団の中にあるので、すぐにたたまないほうがいいのです」と、土井さん。

とくに湿度の高い梅雨どきなどは気をつけたほうがいいとのこと。「起きたらまず布団やベッドのかけ布団をめくり、20~30分ほど置いておきます。こうして、布団の中の湿気が抜けた状態で布団をたたみましょう。とくにベッドなどの場合、そのままにしておく方が多いかもしれませんがかけ布団だけでも一定時間めくっておくことをおすすめします」。

本当なら布団も天日干しをしたいところですが、布団を干すのは大変ですよね。そんなときは、起きたあとのかけ布団をソファや椅子にかけておくだけでも湿気を取り除くことができますよ。

3.床掃除からはじめるのはNG

土井さんいわく、湿気の多い梅雨どきはホコリなどが床に落ちやすいので掃除には最適な季節だそうです。
「しかし、床から掃除しはじめるのはNGです。まずは天井から掃除しましょう。掃除は上から下に行うのが基本です」とのことです。
とくにバスルームなどは、天井から掃除するべきだそうです。
「バスルームの掃除はついつい排水口から始めてしまいがちですがこれもNG。基本は天井、壁、床の順に掃除をしてください」。

カビ対策ということでは、天井の胞子を下に落として、壁や床を掃除することがバスルーム掃除のセオリーだそうです。

4.掃除機をかけるときに窓を開けるのはNG

「掃除機をかけるとき、窓を開けて換気をしたほうがいいと言う人がいますが、これは間違いです」と土井さん。窓を開けると、部屋のホコリが舞い上がります。掃除機をかけおわったあとで床にホコリが落ちてくるので、効率が悪いそうです。そこで、掃除機をかけたあと15分くらい待って窓を開けたほうがいいそうです。

ちなみに、梅雨どきの換気ですが、外も湿度が高いのに換気する必要があるのかと思われる方もいるかも知れませんが、換気をしたほうがいいと土井さんは言います。

「カビが発生するは、空気の循環が悪い場所です。できるだけ、換気はしてください。雨が降っている場合は、換気扇などと組み合わせ、雨が降り込まないようにしながら空気を循環させましょう」。

5.梅雨どき、洗濯機の糸くずフィルター1カ月に1回掃除はNG (足りない)

洗濯機の糸くずフィルターは定期的に掃除をする必要があります。月に1回、あるいは1週間に1回という人もいるかもしれません。しかし、梅雨どきは洗濯のたびに掃除をしましょう。カビが発生する可能性があるからです。

「中の糸くずなどを出したら、さっと水洗いします。汚れがある場合には使い古した歯ブラシなどでこすります。黒ずみ等があればそれはカビです。漂白剤などで漬け置き、よく洗いましょう。そして、よく乾燥させてから装着してください。なお、洗濯機によって糸くずフィルターの構造は異なるので、詳しい掃除方法は取り扱い説明書を確認するようにしましょう」。

カビ対策は梅雨入り前にやっておいて!

土井さんによれば、梅雨入り前にやっておきたいのは、カビ対策なんだそうです。

「バスルームは梅雨になるとカビが発生しやすい場所です。梅雨入り前にしっかり対策をしておきましょう」。
バスルームは日頃からの簡単な掃除でカビを抑えることができるそうです。それは、お風呂を出るときに50度くらいのシャワーでバスルーム全体を軽く洗えばいいとのこと。そして肝心なのはしっかり乾燥させることです。浴室用のスクイージーなどでしっかり水気を切り、換気扇をまわしましょう。

梅雨になるとジメジメして鬱陶しいですが、たとえば洗濯の柔軟剤を柑橘系などさわやかなものに変えてみるのもいいかもしれません。工夫次第で梅雨時期の家事も楽しくなるはずです。

◆教えてくれたのは・・・土井恵子さん
アパートやマンションの原状回復工事、在宅ハウスクリーニングを請け負う会社に長年勤務したのち独立。現在はフリーでハウスクリーニングの業務に携わっている。

◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。

※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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