1万円札の肖像交代「2人の偉人知ってもらう」 中津市長と埼玉県深谷市長が対談【大分県】

福沢諭吉と渋沢栄一の写真パネルの前で対談する奥塚正典中津市長(左)と小島進深谷市長=中津市三ノ丁の市歴史博物館

 【中津】7月に1万円札の肖像が福沢諭吉から渋沢栄一に交代するのを前に、諭吉と栄一ゆかりの中津市、埼玉県深谷市の両市長が14日、中津市で記念対談をした。子どもたちの交流や郷土の偉人の顕彰などに連携して取り組んでいくことを話し合った。

 中津市を訪れた深谷市の小島進市長が耶馬渓や中津城、福沢旧居などを見学した後、中津市歴史博物館(三ノ丁)で奥塚正典市長と対談。2人は諭吉と栄一の肖像パネルや両市の特産品「大分味一ねぎ」「深谷ねぎ」を前に、ざっくばらんに語り合った。

 小島市長は「近代日本経済の父」と呼ばれる栄一について「市の誇り。精神を引き継ぎ、子どもたちの教育に生かしていきたい」と強調。奥塚市長は、諭吉かるた大会や福沢諭吉記念全国高校弁論大会などその名を冠した催しを通して「福沢先生のことを次世代に伝えている」と紹介した。

 両市の小学生にオンラインで交流してもらう提案なども出され、新紙幣が発行される7月3日には引き継ぎ式を開催する予定。両市長は「今の日本をつくり上げた2人の偉人の生き方、功績を広く知ってもらおう」と握手を交わした。

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