野馬追歴史振り返る、南相馬市博物館で企画展 旧暦「申」テーマ

相馬野馬追大絵図を前に「野馬追を深く知ってほしい」と話す二上学芸員

 25日に開幕する相双地方の伝統行事「相馬野馬追」を前に南相馬市博物館は21日から、同博物館で企画展「五月中の申(さる) 御野馬追」を開く。今年から5月開催になるのに合わせ、野馬追の歴史や、日程変更の変遷などを振り返る。8月18日まで。

 企画展は毎年恒例だが、野馬追の5月開催に伴い、開催時期を約2カ月早めた。展示では野馬追が江戸時代、旧暦の「五月中の申」を中心に開催されてきたことにちなみ、当時の行事次第や、野馬追の由来などを記した資料約40点を並べる。明治時代以降に行われた6回の日程変更をたどり、それぞれの時代のポスターや写真なども紹介する。昨年見つかった江戸時代中期ごろの野馬追の様子を豪快に描いた「相馬野馬追大絵図」も展示する。

 同博物館の二上文彦学芸員(51)は、「旧暦の5月は『午(うま)の月』で、申は馬の守り神である『サル』」とした上で、「馬を大切にしようとする気持ちは5月への日程変更と通じるものがあるかもしれない。野馬追を深く知ってほしい」と話した。

 時間は午前9時~午後4時45分(入館は同4時)。月曜日は休館だが、27日、7月15日、8月12日は開館する。観覧料は一般400円、高校生200円、小・中学生100円。問い合わせは同博物館(電話0244.23.6421)へ。

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