大谷翔平のエンゼルス時代の同僚フレッチャー、違法賭博関与の疑いでMLB調査開始 水原元通訳と同じ胴元 米報道

 デビッド・フレッチャー

 昨季までエンゼルスで大谷翔平選手の同僚で、現在はブレーブス傘下3Aに所属するデビッド・フレッチャー内野手を違法賭博の疑いで米大リーグ機構が調査を開始した、と20日(日本時間21日)、米スポーツ専門局ESPN電子版が伝えた。

 同局は17日に同内野手が大谷の元通訳で、銀行詐欺などで訴追され、有罪を認めた水原一平被告が関わった同じ南カリフォルニアの胴元、マシュー・ボウヤー氏とスポーツ賭博に関与したと報道。水原被告の単独インタビューに成功した同局のティシャ・トンプソン記者によると、フレッチャーの親しい友人で元ロイヤルズ・マイナーのコルビー・シュルツが、同選手の出場するエンゼルス戦などに金を賭けたとしている。また、フレッチャーは野球以外の複数のスポーツの賭博を行ったという。

 MLBでは、選手や球団関係者が野球以外のスポーツの賭博に関与することは許されているが、水原被告が多額の借金を背負ったボウヤー氏が胴元を務める違法賭博への賭けは認められていない。

 同サイトはMLBがこの日から調査を開始したことを伝える一方で「捜査員たちは証拠をつかむという最初の段階で高いハードルに直面している」と記述。「調査員は今後、フレッチャーに事情聴取を求めるが、選手が犯罪捜査の対象になりうると主張できれば、協力を拒否する権利がある」と伝えた。

 フレッチャーは15年ドラフトでエンゼルスから6巡目に指名されて入団。大谷と同じ18年にメジャーデビューし、昨季まで6年間、一緒にプレーした。堅守巧打の選手として19年には打率・290、コロナ禍で60試合の短縮シーズンとなった20年には打率・319を残し、21年から5年2600万ドル(約40億円)で契約延長した。しかし、22年以降はけがや打撃不振で精彩を欠き、昨季はメジャーでの出場はわずか33試合にとどまり、昨年12月にブレーブスへトレード移籍した。昨年3月に行われたWBCではイタリア代表で出場している。

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