大谷翔平DH専任で超異例MVP1位予想 勝利貢献度も超驚異的な数字をマーク

大谷翔平の貢献度はスゴイ(ロイター=USA TODAY Sports)

米スポーツサイトのブリーチャーリポートは20日(日本時間21日)にメジャー30球団のパワーランキングを発表し、1位フィリーズ、2位ドジャース、3位ヤンキースをトップ3とした。同時に両リーグのアワードランキングも掲載し、ナ・リーグのMVPの1位にドジャースの大谷翔平投手(29)を挙げた。

大谷は19日(同20日)現在、打率(3割5分3厘)、安打(66)、本塁打(13)、長打(30)、塁打(123)、長打率(6割5分8厘)、OPS(1・081)、長打力の指標であるISO(3割5厘)の8部門でトップに立っている。

しかし、1973年にア・リーグでDH制が採用されて以降、DH専任でMVPを受賞した選手はいない。最も近づいたとされるのは95年のマリナーズのエドガー・マルティネスだ。打率3割5分6厘で首位打者に輝き、29本塁打、113打点、さらにリーグトップのOPS1・091をマークしたが、MVPを受賞したのは打率3割、39本塁打、126打点、OPS9割6分3厘のレッドソックスのモー・ボーン内野手だった。それだけにMLB公式サイトが4月22日(同23日)発表したMVP模擬投票ではチームメートのムーキー・ベッツ外野手(31)に大差をつけられての2位だった。その理由は今季は投げないと指摘されており、予想とはいえ1位は超異例だ。

衝撃といえば、勝利貢献度の指標であるWARも超驚異的な数字をマークしている。DHは守備の貢献度が加算されないため、野手に比べて不利だ。しかし、米データサイトのファングラフスのfWARで大谷はベッツと同じ3・0だが、順位は大谷が1位になっている。米データサイトのベースボール・リファレンスのbWARではベッツが3・4で1位で大谷は3・0で2位だ。DHの歴代最高はマルティネスが95年にマークしたbWARの7・0だが、大谷は9・9と記録更新ペースだ。

大谷がナ・リーグでもMVPに輝けばフランク・ロビンソン(61年レッズ、66年オリオールズ)以来、史上2人目の快挙。シーズンは4分の1強を消化しただけだが、2年連続本塁打王、3冠王、「40―40(40本塁打―40盗塁)」が期待できる。DH専任でのMVP受賞は夢物語ではない。

ちなみに5勝無敗、防御率0・84と無双しているカブスの今永昇太投手(30)はナ・リーグのサイ・ヤング賞と新人王で、1位にランクインしており、こちらもすごい…。新たな歴史を目撃できるか。楽しみだ。

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