見事的中! 諫早で流鏑馬奉納 800年以上続く神事に歓声 長崎

見事に的中させた実行委の本田会長=諫早市、本明川河川敷

 長崎県諫早市宇都町の諫早神社前の本明川河川敷で19日、鎌倉時代を起源とする流鏑馬(やぶさめ)奉納があった。勇ましい狩(か)り衣(ぎぬ)姿の射手(いて)が、疾走する馬上から矢を放って的に的中させると、会場に詰めかけた多くの見物客から歓声と盛大な拍手が上がった。
 800年以上続く諫早神社の神事で、約100年間途絶えていたが、同神社とNPO法人長崎流鏑馬保存会でつくる「春の流鏑馬実行委」(本田殖也会長)が、地域の活性化や五穀豊穣(ほうじょう)などを願い、2018年に本格的に復活させた。
 河川敷に設けられた約200メートルの馬場に、高さ約1.8メートル、50センチ四方の杉製の的を約60メートル間隔で3枚設置。本田会長ら4人の射手が、勢いよく疾走する馬上から次々に的を射抜いた。射手見習いや子ども射手による流鏑馬、子ども向けの体験などもあった。
 長崎市立鳴見台小4年の尾﨑心優さん(9)は「思ったより馬が速く、走りながら矢を射てすごいと思った。怖いけどいつか乗ってみたい」と目を輝かせた。
 宮本健一宮司(44)は「地域の安泰と活性化を願い、地域の皆さんと一緒に、伝統としてこれからも続けていきたい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社