中﨑絵梨奈が「女優人生のターニングポイント」と自負する映画 過激描写にも初挑戦

新境地を開拓した中﨑

女優の中﨑絵梨奈(30)が、24日公開の映画「卍リバース」(主演・鈴木志遠)で過激な描写に挑んでいる。アイドルとしてデビュー後、2019年からグラビアや女優などで活躍。「女優人生のターニングポイントになる作品」と断言するほどの覚悟に迫った。

同作は谷崎潤一郎の名作「卍」を原作に舞台を現代に置き換え、男女を逆転(リバース)させ、同性愛と不倫に溺れる破滅的な情愛を描く。

――画家の夢を捨て切れず、脱サラして美術学校に通う主人公・園田孝太郎を鈴木さん、中﨑さんは園田の妻で、弁護士の弥生を演じている

中﨑 映画にメインキャストとして出演するのは初めて。しかも、名作を宝来忠昭監督の元でアレンジされるので演じるうれしさもありましたけど、責任とプレッシャーも大きかったです。オーディションに合格したときは本当にうれしくて泣きました。自分の女優人生のターニングポイントに絶対になる作品だなっていう思いがあります。

――大胆な濡れ場にも挑んでいる。葛藤もあったのでは?

中﨑 オーディション時点で濡れ場があるのは分かっていたこと。女優としてやっていくという決意もあったので葛藤はまったくなくて。必要であればやるという、本当に食事をしているシーンと同じくらいの感覚でした。ただ、今まで応援してくれていたファンの方や、世間の目がどうなるんだろうという思いは少しありました。

――周りに相談は

中﨑 それはないです。自分の中で女優としてやっていきたい気持ちがあったので、やるしかない。どう思われようとも、自分は誇りを持って作品に向き合ってるから、やれることをやろうという心境でした。

――2020年に出演した「仮面ライダー ゼロワン」での「最強の笑顔」が話題になり、SNSでは“スマイルちゃん”がトレンド入りした

中﨑 もともとアイドルでデビューしたこともあると思うんですけど、私は笑顔で明るいイメージが本当に強かったと思います。私自身も明るくなきゃいけないみたいな時期も長くあった。ただ、女優としては感情をむき出しにしたり、怒鳴ったり、悲しさをまとう演技をしたい。今まではあざとい役も多かったですけど、今回の映画で違うお芝居もやっていけるんだぞという姿を示せるきっかけになるんじゃないかなと思っています。

――ファンや世間のイメージを壊してしまうという恐怖心は

中﨑 怖さよりも、女優としての私をもっと知ってほしいと前向きな感じですね。明るい面も本当の私ですし、けっこうドロドロしているかもしれない…かはわからないですけど、いろいろな私を楽しんでもらえたら(笑い)。

――“愛と欲のあり方”がテーマでもある。女優としての今後の“欲”は

中﨑 石田ゆり子さんみたいな芯のあるカッコいい女性になれたらいいですね。いろいろな役を演じたいですし、今から年を重ねてもずっと女優をやっていきたい。年を重ねるからこそ演じられるものを、表現できる女優さんになりたいなと最近すごく思っています。

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