中国の消費市場、潜在力の持続的な喚起見込む 国家統計局

中国の消費市場、潜在力の持続的な喚起見込む 国家統計局

貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州従江県のスーパーで商品を選ぶ買い物客。(資料写真、黔東南=新華社配信/羅京来)

 【新華社北京5月21日】中国国家統計局の劉愛華(りゅう・あいか)報道官は17日に開かれた国務院新聞(報道)弁公室の記者会見で、内需拡大や消費促進関連政策がけん引する中、各地域と各分野は今年に入ってから消費シーンの刷新や消費環境の改善を推し進めており、消費市場には持続的な回復傾向がみられるとの見解を示した。4月の社会消費財小売総額は前年同月比2.3%増え、伸び率は休日の日数が前年同月より2日少なく、比較対象となる前年同月の数値が比較的高かったことによる反動などが響き、前月よりやや縮小したと説明した。前月比では0.03%増加し、安定成長を維持したと説明し、消費分野の主な特徴として次の3点を挙げた。

 ①基本的生活関連商品と一部の消費高度化関連商品の消費が安定的に拡大した。4月の限度額(主要業務の年間売上高500万元、1元=約22円)以上の企業の小売売上高は食糧・食用油・食品類が8.5%増、飲料類が6.4%増、日用品類が4.4%増となった。通信機器類は13.3%、スポーツ・娯楽用品類は12.7%それぞれ増加した。

 ②サービス消費が良好な増勢をみせた。1~4月のサービスの小売売上高は前年同期比8.4%増加し、伸び率は同じ時期の商品の小売売上高を4.9ポイント上回った。休日の移動が活発さを維持し、飲食や交通などの消費の比較的速い伸びにつながった。1~4月の飲食収入は9.3%増となったほか、交通・移動サービス、観光・コンサルティング・レンタルサービス、文化・スポーツ・レジャーサービスの小売売上高はいずれも高めの伸びを維持した。 

 ③オンライン消費のけん引役としての役割が鮮明になった。1~4月の実物商品のオンライン小売売上高は11.1%増加し、社会消費財小売総額に占める割合は23.9%で、1~3月より0.6ポイント上昇した。 

 総じて見ると、今年は年初の氷雪経済から連休ごとの休日経済まで、文化・観光消費、デジタル消費、グリーン消費、健康消費など話題の消費活動が消費回復に新たな原動力をもたらし、消費市場は全体的に持続的な回復傾向をみせた。

 今後は新たな消費シーンが続々と誕生し、新業態の融合が加速し、消費の場が広がり、消費財の買い替えなどの消費促進政策の実施が進むにつれ、消費の潜在力喚起が続くと見込まれる。

© 新華社