親子ハイク「ベビーキャリア」でも登りやすい、コースタイム3時間「関東・絶景の低山」5選

同じ目線で景色を見るのも楽しい(撮影:金子美也子)

まだ歩くことができない小さな子どもを背負って一緒に登山ができるベビーキャリアは、親子で登山を楽しみたい人におすすめのアイテムである。

今回は、関東近郊でコースタイム3時間以内の低山を5つご紹介する。

登山用のベビーキャリアは、快適で安全に使用できるように設計されているので、家族で登山を楽しむことができるだろう。

■筑波山(茨城県)

関東平野に立つ筑波山は、巨岩や奇岩といった見どころの多さや山頂からの絶景が魅力だ。日本百名山にも選ばれており、筑波山神社からはケーブルカーで男体山の山頂付近へ、つつじヶ丘からはロープウェイで女体山の山頂付近へ一気に近づけるのが魅力だ。乗り物を利用できる気軽さから、子どもから大人まで楽しむことができる。

おすすめのコースは、つつじヶ丘からロープウェイを使って女体山頂を経由し、ケーブルカーの筑波山頂駅をゴールとするコースである。

ロープウェイ乗り場のあるつつじヶ丘から女体山へ登るコースは、展望のよいポイントや豊かな自然に触れることができる人気のルートでおすすめだ。女体山からは山頂連絡路を通って男体山へ向かうことができる。男体山への登りは急登が続くので、ベビーキャリアで登る際は、子どもの様子次第で山頂まで登るか、そのままケーブルカーで下山するか判断しよう。

【筑波山】
エリア:茨城県つくば市
標高:男体山(871m)・女体山(877m)
歩行距離:約3.2km
歩行時間:1時間50分
※男体山頂を経由する場合は、上記の時間に加えて往復30分かかる

■宝篋山(茨城県)

茨城県つくば市と土浦市との境に位置する宝篋山(ほうきょうさん)は、山頂から美しい筑波山と関東平野を見渡すことができる。つくば駅から登山口までシャトルバスでアクセスでき、豊かな自然の中を歩く森林浴が楽しめる。

宝篋山への登山は、小田休憩所から小川沿いや岩場などの中を歩く「極楽寺コース」がおすすめだ。登りが続くが、ベンチや休憩できるスペースがあるので、ベビーキャリアを降ろして休憩しながらゆっくり山頂を目指せる。広さのある山頂からの景色を堪能したら、登ってきた道と同じルートで下山しよう。

【宝篋山】
エリア:茨城県つくば市
標高:461m
歩行距離:約6.0km
歩行時間:2時間55分
※極楽寺コースを往復した場合

■宝登山(埼玉県)

埼玉県長瀞町に位置する宝登山(ほどさん)は、ロープウェイを利用して山頂近くまで行くことができ、気軽に登山を楽しめる。四季折々の花を観察しながら歩けるのも魅力である。

登山道は道幅が広いので、ベビーキャリアに乗る子どもの様子をもう一人が確認をしながら歩くことができる。すれ違いに気を付ければ、子どもをあやすことも可能だ。ロープウェイの山頂駅から徒歩約10分の「宝登山小動物公園」に立ち寄って動物とふれあって下山するのもよいだろう。

【宝登山】
エリア:埼玉県長瀞町
標高:497m
歩行距離:約4.4km
歩行時間:2時間5分
※宝登山麓駐車場をスタートし、宝登山頂を経由して、ロープウェイ宝登山頂駅をゴールとする

■日和田山(埼玉県)

西武池袋線高麗駅からのアクセスがよい日和田山(ひわださん)は、低山ながら展望スポットもあり、地元の子ども達が遠足で登る山としても親しまれている。歩行できる年齢の子どもなら、歩きやすいところはベビーキャリアから降ろして森林浴を楽しんでもよいだろう。

途中「男坂」と「女坂」とで分岐するポイントがある。ベビーキャリアで登る際は、展望はないが岩場がなく歩きやすい「女坂」を選ぶ方がよいだろう。下山後に、四季折々の花が咲く巾着田(きんちゃくだ)を散策するのもおすすめだ。

【日和田山】
エリア:埼玉県日高市
標高:305m
歩行距離:約1.5km
歩行時間:1時間15分
※登山口から往復した場合

■高尾山(東京都)

都心から1時間とアクセスもよく自然豊かな高尾山は、山頂までのコース数が多いため、特徴や体力で好みのコースを選ぶことができる。

まだベビーキャリアに慣れないうちは、ケーブルカーを利用した1号路のコースが、1時間もかからずに山頂に到着することができるのでおすすめ。ほとんどが舗装路なので、ベビーキャリアの揺れを心配する必要もないだろう。歩ける年齢なら一緒に歩いて楽しむこともできる。ただし、人が多いので、目を離さないように十分注意しながら歩くようにしよう。

【高尾山】
エリア:東京都八王子市
標高:599m
歩行距離:約3.7km
歩行時間:1時間40分
※1号路コースで往復ケーブルカーを利用した場合。

■ベビーキャリアを使用する際の注意点

特に下山時に多いのが、ベビーキャリアに乗ったまま子どもが眠ってしまうことである。首がぐらついてしまうときは、ネックピローを付けることで安定するので持参するとよいだろう。

また、ベビーキャリアは背負うときと降ろすときにバランスを崩しやすいので、慣れるまでは背負う人とサポートする人と大人が2人いた方が安心である。

今回は、ベビーキャリアを使った、子どもの登山デビューにおすすめの関東近郊の低山を5つ紹介した。
コースタイムも3時間以内と短いうえに、乗り物を使ってショートカットすることができる山もあり、無理なく楽しむことができる。

注意点に気をつけて事前にしっかり準備をして、乳幼児も一緒に家族で登山を楽しもう。

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