誰もが意表を突かれた大谷翔平の初回”初球”セーフティバント→内野安打にド軍記者感心「この男にはエゴがない」「勝利のためなら何でもする」

献身的な姿勢に熱い視線が注がれている。

現地5月20日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でアリゾナ・ダイヤモンドバックスと対戦している。大谷翔平は「2番・指名打者」で先発出場し、第1打席でセーフティバントを成功させ、内野安打で出塁。得点にはつながらなかったが、球場から驚きの声が上がった。

敵味方関係なく、全員が意表を突かれたプレーだった。大谷は初回1死走者なしの場面で、いきなり初球からセーフティバントを敢行。ボールを三塁寄りに転がし、快足を飛ばす。まさかの奇襲に相手先発ジョセフ・マンティプリーは慌てて一塁に送球したが、外れてセーフに。序盤から飛び出した大谷の頭脳的なプレーにドジャー・スタジアムは大歓声。マンティプリーはガクッと肩を落とし、苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべていた。

このあと3番フレディ・フリーマンが併殺に倒れ、得点にはつながらなかったが、去年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝のイタリア戦でも見せた大谷の献身的なプレーだった。
前日のシンシナティ・レッズ戦ではドジャース移籍後、初のサヨナラ適時打を放った大谷。日本人スラッガーの意表を突くセーフティバントには米記者も目を丸くした。地元ラジオ局『ESPN LA』のブレイク・ハリス記者は「ショウヘイ・オオタニのバントに警戒」と記し、長打だけではない小技に注目した。

さらに、ドジャースのニュースを専門的に扱う『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者も同じ場面に反応。「(試合前)MLB最高のOPS1.080、長打率.658でダイヤモンドバックス戦に臨んだショウヘイ・オオタニが、バントで一塁に到達した」とX(旧ツイッター)に綴り、「この男にはエゴがない。ドジャースの勝利のためなら何でもする」と、大谷のフォア・ザ・チームの姿勢に感心を寄せていた。

ドジャースの先発には今季5勝目をかけ、山本由伸が登板。試合は6回を終わり、ドジャースが6対1でリード。7回表、ダイヤモンドバックスの攻撃中である。

構成●THE DIGEST編集部

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