マイクロソフト、PC上で見たモノすべてを探せる新機能「Recall」。Copilot+ PC専用

Image:Microsoft

マイクロソフトは、新たに提唱した「Copilot+ PC」向けに新機能「Recall」を発表した。ユーザーがPC上で見たり行ったことをすべて記録し、すべて検索して見つけられるというものだ。

つまり、「PC上で見たことがあるはずのもの」をうろ覚えのキーワードで容易く検索できるというわけだ。

同社はRecall機能を「まるで完璧な記憶を持っているかのような感覚で」アクセスできると主張。その範囲は広大で、アプリで行ったことのログ、ビデオ会議でのやり取りの追跡、巡回したすべてのWebサイトを横断して必要なコンテンツを見つけ出せるという。

AIによる「Recall」アクションを実行するだけで、該当するスナップショットが表示され、前後の文脈まで分かる。PCで行ったことはすべてスクロールできるタイムライン上に表示され、その中から探索が可能。また音声を書き起こし、翻訳まで行う「Live Captions」との組み合わせで、ビデオ会議や動画まで検索できるとのことだ。

さらに個々のスナップショットを削除したり、設定で時間の範囲を調整したり、任意の時点で一時停止も可能。また特定のアプリやウェブサイトを保存しないようにフィルタリングにも対応。完全にデバイス上に構築・保存されため、プライバシーも保護され、ユーザー自らが管理できる。

RecallはすべてのWindows 11 PCで動作するわけではない。NPU(Neural Processing Unit)内蔵のSnapdragon Xシリーズチップを搭載したを搭載した「Copilot+ PC」限定である。

またRecall機能を使えるストレージの最小容量は256GBで、50GBの空き容量が必須。標準設定では25GBが割り当てられ、約3か月分のスナップショットを保存可能。古いスナップショットは順次削除され、新しい分が保存される。

ほか、Microsoft EdgeのInPrivate閲覧やDRMで保護されたコンテンツのスナップショットは保存しない一方で、「コンテンツモデレーションを行わない」ため、パスワードや銀行口座番号などは隠されないことも注意が必要だろう。オフィス等でPC画面をロックしないまま離席すれば、思わぬリスクがあるということだ。

この機能は以前「AIエクスプローラー」として手がかりが見つかっていたが、RAM 16GBが必須とされていた。今回、同時に発表された新型SurfaceのベースモデルがすべてRAM 16GB以上とされたのは、目玉機能であるRecallのためかもしれない。

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