キャノンデールのe-bikeラインナップに遂にe-MTBも!! コスパ抜群の「Trail Neo 4」

by e-bike部

キャノンデールのe-MTB「Trail Neo 4(トレイルネオ4)」

キャノンデール・ジャパンは、ハードテイルe-MTB「Trail Neo 4(トレイルネオ4)」を5月下旬 より発売する。価格は399,000円。

これまでにクロスバイク「Quick NEO(クイック ネオ)」、グラベルロード「Topstone Neo(トップストーン ネオ)」シリーズ、アーバンモデル「Adventure Neo(アドヴェンチャー ネオ)」、ミニべロ「Compact Neo(コンパクトネオ)」を展開しているが、新たにe-MTB「Trail Neo 4」がラインナップに加わり、各カテゴリーにe-bikeが揃ったことになる。

Trail Neo 4は、街乗りから通勤・通学、里山トレイルなどに最適なハードテイルe-MTBだとしている。唯一の試乗車をGW中にお借りできたので、写真を中心にどんなモデルか紹介していきたい。

Trail Neo 4はどんなe-MTB?

Trail Neo 4は、高い剛性と敏捷性などが魅力のキャノンデール独自開発の「SmartForm C2 Alloy(スマートフォームC2アロイ)」を採用。e-bike特有のフレーム各所への負荷に対応する強靭なフレームを実現している。

アルミフレームの車体にはキャノンデール独自開発SmartForm C2 Alloyを採用

チェーンステーは俊敏性とトラクションを生み出すために短く、安定性を生み出すためにヘッドアングルを少し寝かせ、バッテリーとドライブユニットを可能な限り低く中央に配置することで、軽快かつ安定したフィーリングを可能にするという。

ヘッドアングルは少し寝かせ気味でステムも短め

本格的なMTB仕様で油圧式ブレーキ、幅広ハンドルバー、短いステムなどはもちろん、ライトケーブルは初めから配線済みで、ラックやフェンダー用のマウントも各所に配置。街乗りからトレイルまで用途に合わせて活用できる。

ハンドル周り
前後輪ともRIDERIVER(ライドリバー)製油圧式ディスクブレーキ
ダボ穴も充実
街乗りに便利なキックスタンドのマウントも
SR SUNTOUR(エスアール サンツアー)製フロントサスペンション。トラベル量は100mm
MAXXIS(マキシス)製のタイヤ。M/Lサイズは29×2.4、Sは27.5×2.4インチ
サドル

シマノの新コンポーネンツ「CUES(キューズ)」9速を採用。トレイルライドからスポーティなデイリーユースまで、幅広いスタイルに対応。シンプルで汎用性が高く、e-bike走行に耐えうる頑丈さが特徴。車体サイズはSM、MD、LG。カラーはクイックサンドの1色。

シマノ新型コンポーネンツのCUES

ボッシュの最新「Smart System」搭載

ドライブユニットはボッシュ製「Active Line Plus」。昨年ハイエンドの「Performance Line CX」新モデルが発売されたが、Active Line Plusも最新のSmart System(スマートシステム)に対応しており、オールインワン型の最新ディスプレイ「Purion 200(ピュリオン200)」を搭載する。Purion 200の最大の特徴はグリップを握ったままでも押しやすいボタン配列。また、前モデル「Purion」に比べると、カラー液晶、ケイデンス表示、バッテリー残量の詳細表示、新型「LED Remote(LEDリモート)」との互換性・付け替えが簡単などの進化が挙げられる。

ドライブユニットはボッシュ製Active Line Plus。最大トルクは50Nmで、最新Smart Systemに対応

また、ディスプレイ本体の電池がボタン電池からリチウムイオン電池に変更されている。これまではボタン電池が切れると裏側のフタを開けて電池交換の必要があったが、e-bikeのバッテリー本体からの給電となっている。どれほどのユーザーがいるかは想像つかないが、新型ディスプレイ「Kiox300/500」との併用も可能。

ちなみにボッシュ製ドライブユニットのe-bikeに乗っているが、初めて「シフトのアドバイス機能」があることを知った。ペダルの踏み込み状況を感知してシフトのアップ/ダウンをアドバイスしてくれる。Smart Systemで新たに搭載されたわけでなく従来からの機能とのことで、設定はメーカー次第だという。

新型のPurion 200を標準搭載。バッテリー残量がより見やすくなった

バッテリーは容量500Wh(36V/13.4Ah)の「PowerTube 500(パワーチューブ500)」をダウンチューブに内蔵。こちらもSmart System対応のバッテリーで日本でもデュアルバッテリーに対応予定(現時点での時期は未定)。充電時間は50%までが約1.7時間、100%までが約4.5時間。1充電あたりの航続距離(参考値)はEcoモード171km、Tour+118km、Sport101km、Turbo94kmとなっている。e-MTBモードはPerformance Line CX専用モードなのでActive Line Plusは対応していない。

500Whのバッテリーをダウンチューブに内蔵
バッテリーカバーの着脱も簡単。フレーム内に収まったことで簡略的なものにしたという
バッテリーカバーを外したところ
トップチューブに充電ポート
充電ポートはゴム製のやや不安なカバーが多いが、その不安がない構造になっている印象
バッテリーを外しての充電も可能
チープになりがちなカバーの安心感も増している印象

初めてのe-MTBや買い足しにオススメ!

これまでにe-bike Watchで何度も伝えているが、e-bikeのメリットをもっとも実感できるのがe-MTB。各メーカーからもエントリーからハイエンドまでさまざまなモデルが発売されている。MTB未経験の場合は"どんなモデルを選ぶべきか”と悩んでいる声も聞く。価格の差も大きい。ハイエンドのe-MTBは最高峰のスペックで高価になる。MTB経験者でなければオーバースペックになってしまうかもしれない。

ボッシュのドライブユニットはハイエンドのPerformance Line CXが注目されがちだが、パワーを出すために内部のギアが金属製となっている。一方でActive Line Plusは樹脂製で静音性が魅力だ。最大トルク85Nmと50Nmの違いはあるが、実際の乗り方では大きな差がないのも事実だ。

今回はGWの限られた日程で神保町周辺での短い街乗りだったので、あらためてレビュー記事はお届けしたいが、「これ1台あったらいろいろ便利かも」と素直な感想だ。39万円というe-bikeでは手頃な価格帯でありながら、決して"安かろう悪かろう”ではなくトレイルを走ったらどんな感じなんだろうか。「Active Line Plusってこんなにパワフルだったっけ?」と感じたのもそもそもの車体設計の良さだろう。

初めてのe-MTBにはオススメだろう。すでにオーナーでe-bikeの楽しさを知って、次はe-MTBと買い足しを考えている人もぜひチェックしてはいかがだろうか。

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