イタリアの十代若者、3分の1超が海外移住希望=政府調査

[ローマ 20日 ロイター] - イタリア国家統計局(Istat)が昨年実施した調査で、十代のイタリア人の3分の1以上が成人したら海外に移住したいと考えていることが分かった。

11─19歳の回答者のうち、成人したら海外に移住したいと考えている人は全体の約34%。イタリアにいたいとの回答は45%、決めていないとの回答は21%だった。

移住先のトップは米国で、希望者の32%が選んだ。次いでスペイン12.4%、英国11.5%となった。

Istatは、出生率低下と移住希望による人的資源の減少に対応するには国が若者に生活の機会を十分に提供すべきと指摘した。

経済協力開発機構(OECD)の統計によると、イタリアの実質賃金は過去30年間で1%しか上昇していない。また欧州連合(EU)統計局によると、同国の就業率は66%前後と域内最低水準。

さらにIstatの調査では、イタリアの若者の間で将来への信頼感が低下し、回答者の3分の1が不安を感じていた。2021年に行われた同様の調査を5.5%ポイント上回る水準だった。

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